こうすれば防げるインプラント周囲炎
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インプラント周囲炎を起こさないためのアバットメント形態3章2インプラント周囲炎を起こさないための埋入深度3章1インプラント周囲炎が起こりにくいデザインとは?2章2辺縁骨吸収が起こりにくいマクロデザインとは?2章1罹患率の高いインプラント周囲組織の疾患1章2インプラント周囲炎に対する確実な治療法はない1章11章1 インプラント周囲炎に対する確実な治療法はない1-1-2 インプラント周囲炎の治療は、外科治療が有効 インプラント周囲組織疾患の治療について、累積的防御療法(CIST、Mombelli&Lang 1998年)がよく知られています(図1-1-2)。このプログラムは、ITIインプラントシステム(インターナルテーパージョイント)の治療を中心に考えられていますが、すべてのインプラントシステムに応用可能です。 CISTによると、インプラント周囲粘膜炎の段階では、周囲ポケットの洗浄など非外科治療が有効です。インプラント周囲組織の炎症は感染によるので、早期発見、早期治療が重要です。特にデンタルX線写真上、辺縁骨の吸収が2mm以上認められる場合は、非外科治療より、外科治療を第一選択肢にすべきです(Schwarzら 2006年、Renvertら 2009年)。PD≦3mmPD4~5mmPD>5mm治療必要なしプラークなしBoPプラークなしBoP機械的清掃+研磨機械的清掃研磨BoPX線写真上で骨吸収なしBoPX線写真上で骨吸収≦2mmBoPX線写真上で骨吸収>2mm殺菌洗浄全身的あるいは局所的抗生物質療法全身投与局所投与切除あるいは再生療法累積的防御療法(Cumulative Interceptive Supportive Therapy ; CIST)に基づくインプラントメインテナンスプログラム・カーボン製キュレット・0.1~0.2%クロヘキシジンによる含嗽 (1~2週間)・オルニダゾール 1000mg ×1 10日間・インプラント表面の汚染除去・バリアメンブレンのみ・バリアメンブレン + 自家骨あるいは骨補填材・メトロニタゾール 250mg ×3 10日間・ アモキシシリン + メトロニタゾール・ポケット内にミノサクリン塩酸塩ジェルを10日間・0.2%クロルヘキシジン・ジェル をポケット内に塗布・ペーストとラバーカップ外科治療再生療法Mombelli A & Lang NP. Periodontol 2000 1998;17:63-76. の文献より、引用・改変 250mg ×3 10日間 375mg ×3 10日間図1-1-2 全身的な抗生物質の投与など効果がいまだに明らかでない治療法も含まれている。9

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