こうすれば防げるインプラント周囲炎
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インプラント周囲炎を起こさないためのアバットメント形態3章2インプラント周囲炎を起こさないための埋入深度3章1インプラント周囲炎が起こりにくいデザインとは?2章2辺縁骨吸収が起こりにくいマクロデザインとは?2章1罹患率の高いインプラント周囲組織の疾患1章2インプラント周囲炎に対する確実な治療法はない1章1インプラント周囲炎に強いインプラントの構造とは?2章図2-1-3a Wengらによる、イヌ下顎骨に埋入されたエクスターナルバットジョイント(左)とモーステーパージョイントの組織像(右)。バットジョイントはマイクロギャップ(赤点)を中心にソーサライゼーションを生じているが、テーパージョイントはインプラント体プラットフォーム全体を辺縁骨が覆っている。実験に用いられたモーステーパージョイントのインプラント体は、アンキロスインプラントシステム(Dentsply Sankin社製)で、上部1.5mmが機械処理表面の旧デザインである。インプラント体プラットフォーム外縁部に辺縁骨を乗せてしまうと、機械処理表面であっても、辺縁骨の吸収を抑制できる。(Weng et al. Clin Oral Implants Res 2008;19(11):1141-1147より引用・改変)図2-1-3b インターナルバットジョイントのインプラント体を、イヌ下顎骨に埋入深度を変えた、辺縁骨の吸収の組織像。深く埋入すればするほどマイクロギャップの位置が骨縁下深くに位置し、辺縁骨の吸収は深化する。(Pon-tes et al. Clin Oral Impl Res 2008;19(5):483-490より引用・改変)2-1-3 モーステーパージョイントの優位性 バットジョイントは、インプラント体とアバットメントの間に、どうしても物理的に避けられないマイクロギャップ(微小な隙間)があり、噛む力が加わるとマイクロモーション(微小動揺)を生じます。その動揺により炎症が生じて、インプラント周囲の骨(インプラント辺縁骨)が、すき間を中心として、半径1.5mmの円状に吸収します。 図2-1-3は、動物実験により、インプラント周囲の骨を組織学的に調べたものです。 図2-1-3a左がエクスターナルバットジョイントのインプラントで、赤い点がアバットメントとの適合面です。適合面を避けるように、骨が吸収しています。 一方、図2-1-3a右は、モーステーパージョイントのインプラントで、同じように赤い点がアバットメントとの適合面ですが、こちらは適合部を覆うように骨組織が形成されています。エクスターナルジョイント深さを変えてインターナルバットジョイントのインプラントを埋入歯肉歯肉骨組織骨組織モーステーパージョイント通常通常より1mm深く通常より2mm深く骨組織骨組織骨組織歯肉歯肉歯肉20

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