こうすれば防げるインプラント周囲炎
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インプラント周囲炎を起こさないためのアバットメント形態3章2インプラント周囲炎を起こさないための埋入深度3章1インプラント周囲炎が起こりにくいデザインとは?2章2辺縁骨吸収が起こりにくいマクロデザインとは?2章1罹患率の高いインプラント周囲組織の疾患1章2インプラント周囲炎に対する確実な治療法はない1章12章1 辺縁骨吸収が起こりにくいマクロデザインとは?図2-1-4a アバットメントのマイクロモーションの影響を避けるためには、①マイクロギャップから水平的に辺縁骨骨頂を避ける方法=プラットフォームスイッチングか②マイクロギャップから垂直的に辺縁骨骨頂を避ける方法=インターナル・テーパージョイントを用いるしかない。(Lazzara RJ, Porter SS. Int J Perio-dontics Restorative Dent 2006;26(1):9-17)図2-1-4b プラットフォームスイッチングの原理。マイクロギャップから辺縁骨を遠ざければ遠ざけるほど、辺縁骨の吸収は抑制される。また、プラットフォームの段差で、インプラント周囲上皮の下方への伸長が止まる。2-1-4 マイクロギャップから辺縁骨を遠ざける方法 バットジョイントの嵌合を持つインプラントシステムは、咬合時には必ずマイクロギャップを中心として約1.5mmの辺縁骨吸収を生じます。骨吸収を避けるためには、マイクロギャップを辺縁骨から1.5mm以上離す方法しかありません。 水平的に離す方法が、いわゆるプラットフォームスイッチング(platform switch-ing)です。プラットフォームスイッチングとは、『アバットメントの直径が、インプラント体プラットフォームの直径より小さい状態』を指す用語です。ちなみに、マイクロギャップから垂直的に辺縁骨を離すのは、インターナルテーパージョイントのインプラントとなります(図2-1-4a)。 マイクロギャップを辺縁骨から遠ざければ、遠ざけるほどに、辺縁骨の吸収量は少なくなります(図2-1-4b)。たしかに、バットジョイントの嵌合を持つインプラント体を用いる場合、プラットフォームスイッチング嵌合を利用すれば、辺縁骨の吸収を抑制できます。しかし、インプラントを埋入する部位は、歯周病などの炎症で支持骨を失った結果、抜歯に至ったわけです。当然、骨幅が狭まっており、大きい直径のインプラント体を埋入できない症例がほとんどなのです。マイクロモーションの影響範囲水平的に骨頂から離す上部構造の微小動揺ICT(免疫系細胞の集積)Inflammatory cell infiltratesICT(免疫系細胞の集積)Inflammatory cell infiltratesICT(免疫系細胞の集積)Inflammatory cell infiltrates上部構造の微小動揺上部構造の微小動揺浸出液で浄化させるアバットとの接合部アバットとの接合部アバットとの接合部浸出液で浄化させる浸出液で浄化させるアバットとの接合部の微小動揺アバットとの接合部の微小動揺アバットとの接合部の微小動揺垂直的に骨頂から離すマイクロモーションの影響範囲プラットフォームスイッチングインターナルテーパージョイント21

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