こうすれば防げるインプラント周囲炎
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インプラント周囲炎を起こさないためのアバットメント形態3章2インプラント周囲炎を起こさないための埋入深度3章1インプラント周囲炎が起こりにくいデザインとは?2章2辺縁骨吸収が起こりにくいマクロデザインとは?2章1罹患率の高いインプラント周囲組織の疾患1章2インプラント周囲炎に対する確実な治療法はない1章12章2 インプラント周囲炎が起こりにくいデザインとは?健康なインプラント周囲組織をプロービングプローブの先端骨頂健康な歯周組織をプロービングプローブの先端骨頂インプラント周囲炎に罹患したインプラント周囲組織をプロービング(リガチャーワイヤー)プローブの先端骨頂歯周病に罹患した歯周組織をプロービング(リガチャーワイヤー)プローブの先端骨頂図2-2-10a インプラント周囲炎に罹患した周囲組織を、プロービング圧0.3~0.4N(約30~40g)でプロービングすると、辺縁骨骨頂部まで達してしまうが、歯周病に罹患した歯周組織は結合組織の生物学的なバリアで守られる。(Schou et al. Clin Oral Impl Res 2002;13(2):113-126より引用・改変)インプラント周囲組織へのプロービング圧0.5N(約50g)、プローブ直径0.5mm[インプラント周囲組織の適正なプロービング圧は0.2N~0.25N (約20g~25g)といわれている]Ericsson I et al. J Clin Periodontol 1993;20(9):623-627. aJEBCP0.2mmインプラント周囲組織をプロービングBCPaJE1.2mm健康な歯周組織をプロービングイヌの下顎 エクスターナルバットジョイント 約270日間咬合負荷図2-2-10b 健康なエクスターナルバットジョイントのインプラント周囲組織を、プロービング圧0.5N(約50g)でプロービングすると、周囲上皮を破壊して、弱い結合組織のバリアを貫通してしまう。エクスターナルバットジョイントの適正なプロービング圧は0.2~0.25N(約20~25g)とされている。2-2-10 インプラント周囲炎と最適プロービング圧 図2-2-10a、bは、実験的に生じた歯周病とインプラント周囲炎の周囲組織に、歯周組織に適当なプロービング圧(約0.3~0.5N=約30~50g)で、それぞれ計測した組織図です。炎症の生じている歯周組織は、炎症のない歯周組織と同様にプロービングの先端が付着位置で止まります。 一方、インプラント周囲炎を生じている周囲組織にプロービングを行うと、辺縁骨骨頂部まで、プローブの先端は達してしまいます。しかし、この現象は、歯周組織のプロービング圧をインプラント周囲組織に適用した場合で、歯周組織のプロービング圧より弱い圧を用いること(0.2~0.25N=約20~25g)で、インプラント周囲組織においても、プロービングはインプラント周囲組織の状態を知る重要な指標となります。39

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