口腔筋機能療法 MFTの実際(下巻)
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70ティップTip Tip ●目的 舌をとがらせる力を養い、舌尖に力をつける。●回数 10回●方法 スティック(大)を利き手で持ち、口の前にまっすぐ持っていきます。口を大きく開け、舌の側方部を引きしめるようにして舌をとがらせ、まっすぐ前方に突き出し、舌尖でスティックを2秒間押し(図2a)、次に2秒間力を完全にぬいて舌を休ませます。●レッスン時の注意点 口腔筋機能障害(OMD)を有する患者の多くは舌の感覚が鈍感です。『舌の先』でスティックを押すように指示されても、舌尖を後方にまるめるようにして舌の裏で押したり(図2b)、舌尖を下げて舌背で押したりする状態(図2c)がよく見られます。 このような場合には、スティックで舌尖を軽くたたきながら、「ここでスティックを押すんですよ」と声をかけ、何度か舌尖に刺激を与えると効果的です。 また、練習の際に口唇を小さくすぼめるようにしたり(図2d)、上下前歯で咬んで舌を支えたりする患者がいますが、これもすかさず注意しましょう。【誤ったティップの例】図2b 舌尖が後方に丸まり舌の裏で押している。図2c 舌尖を下げ舌背で押している。図2d 口唇をすぼめ、舌を前歯で咬んで支えている。aa図2a 舌をまっすぐ前に突き出しスティックを押す。bbccdd【ティップの基本動作】1録音内容※説明は少し早口で行い、術者は自分の指で回数を数えながらかけ声をかけていきます。ティップ、舌の先の練習です。姿勢を良くして、鏡をあごの高さまで持ってきて、下向きにならないようにしましょう。大きなスティックをしっかり握ってお口の前に持っていき、口を大きく開けたまま、舌の先で2秒間スティックを押して、2秒間休みます。ぎゅっと押して、いち、に、はい休んで。いち、に、はい休んで。いち、に、休んで。 (10回くり返す) はい、いいでしょう。

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