コンセプトを持った予知性の高い歯周外科処置
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168図7-1欠損が認められる.この症例では歯肉弁の血液供給を考慮して小臼歯部にかけて減張切開を行い,縦切開は入れていない.スケーラー,歯周外科用バーなどを用い,骨欠損部の�爬を徹底的に行う.図7-2術前のX線写真.垂直性の深い骨欠損が確認できる.図7-3Posterior interproximalタイプの非吸収性膜をトリミングして懸垂縫合で固定した.懸垂縫合後,メンブレンが動いていないことを確認し,歯肉弁を緊密に縫合する.図7-4術後1年2か月のリエントリー時の状態.図7-1の骨欠損部の状態と比較すると,臨床的に骨が再生しているのがわかる.図7-5の段差が残っているため,骨の形態修正を行った.同時に骨膜を残すことで,歯肉弁根尖側移動術を行い,ポケット除去も行った.3壁性の垂直性骨欠損に対して非吸収性膜を用いた再生療法を行い,リエントリー時に骨の形態修正を行った症例図6-3膜除去後2週間の状態.内縁上皮を除去しなかったため,再生組織と歯肉弁とが接着せず,偽性ポケットが形成されている.図6-4膜除去時の歯肉弁の内側にみられる内縁上皮.メスを用いて慎重に除去する.⑥偽性ポケットメンブレンに面した歯肉弁の内側に上皮が深部増殖し,メンブレンの除去時にそのまま歯肉弁を戻すと再生組織と歯肉弁との間に上皮が残り,偽性ポケットを形成する(図6-3).そのようなことのないように,メンブレンの除去手術時には内縁上皮を必ず除去する必要がある(図6-4).また,メンブレンを設置するときに,歯肉弁をカラー部より2~3mm歯冠側に位置づけることで上皮の深部増殖を抑えることができる.症例3

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