天然歯保存へのチャレンジ&スタディグループのインプラント教育
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シンポジウム 「日本のインプラント教育におけるスタディグループの役割」122ずroot submergence を行った15)(症例5‐n、o)。これらのステップを踏むことにより、2の歯質の削除は回避され審美的には患者の満足が得られたが(症例5‐p)、完全な根面被覆や歯間乳頭の再建は達成されてはいない。歯質の温存か、歯肉レベルのコントロールか。治療計画は、何が優先される条件かによって変わりうることがこのケースから知ることができる。被覆率も高まることになる。また同時に21の矯正的挺出も行い軟組織と硬組織を増大させることでGBRの難易度を低下させ、リスクの軽減を図った12~14)(症例5‐h、i)。挺出した1はポンティックによる補綴を計画した。抜歯してインプラントに置き換えることは、2近心の骨レベルを低下させてしまう恐れがあると考えたからである。加えて最大限組織の温存を図るため、歯根は抜歯せ症例5‐j症例5‐k症例5‐j GBR術前、1部の6mm程度の垂直的な骨欠損。症例5‐k GBR後9ヵ月の状態。1部の垂直的骨欠損は改善されている。症例5‐l症例5‐m症例5‐l サージカルテンプレートと増大された骨レベルとの関係。目標となる唇側歯頚線中央部の高さよりも切端側にまで骨増大されている。症例5‐m サージカルテンプレート唇側歯頚線中央部から3mm根尖側にインプラントのプラットフォームが位置するように埋入した。症例5‐n症例5‐o症例5‐n、o 1はroot submergenceとすることで周囲組織の温存を図った。症例5‐p 術後、審美的な改善が認められる(症例5‐aと比較)。症例5‐q 補綴終了後3年時のパノラマX線写真。

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