お口の病気がわかる事典
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column ちょっとひと息③本当は怖い歯ぎしり・くいしばり 就寝中の歯ぎしりやくしばりは、本人が意識していない間に異常な力を顎関節・咀嚼筋・歯に与えてしまい、その結果として顎関節症や歯の破折を生じることがあります。歯ぎしりやくいしばりの原因は不明ですが、対応としては歯ぎしりやくいしばりから顎関節や咀嚼筋や歯を守るために、マウスピースを装着します。ただの歯ぎしりと思っていると、あごの関節の病気になったり、奥歯を治したかぶせ物が割れたり、壊れたりすることもあります。就顎関節症や歯が折れる原因に…A くいしばりが原因で口をあけるときに痛くなる顎関節症の患者さんは少なくありませんが、原因のわからない熱をともなうときは要注意です。こめかみに脈打つような頭痛があり、発熱と開口障害(口があかない)が生じた場合には「側頭動脈炎」を疑います。これは60歳以上の方に主に発症する病気で、頸動脈とその枝(頸動脈は顔やあごに枝をたくさん出しています)、とくに側頭動脈の炎症が強くでる原因不明の血管炎です。発見が遅れれば、失明の可能性もある恐ろしい病気です。ステロイド薬による治療を行います。くくいしばりと思っていても…ADVICE あごが開かない状態があって原因不明の熱があれば側頭動脈炎を疑います。わかりにくい場合も多くありますが、失明することもあるので早期発見が必要です。歯科医院で相談・口腔外科のある総合病院へ38

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