ITI Treatment Guide Volume 6
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Extended Edentulous Spaces in the Esthetic Zone 2057.3 合併症の対策─臨床ケース報告 ほぼ歯肉近くまでジルコニアアバットメントを切断した後、サービスキット(図8a、b)の特別なステンレススチールドリルを用いて、アバットメントスクリューのヘッドに直接アクセスできるように形成した。 Straumann Service Setは、ベーシックキットと4つの補助キットから構成されており、補綴物がどんな損傷を受けた場合にでも除去できるようになっている。それにはひとつひとつ手順が書かれたパンフレットが付いている。また、インプラントメーカーのインストラクターによるサポートを受けることも推奨している。 形成が反時計回りに行われたために、振動によってアバットメントスクリューが緩んだと考えられた。インプラント体の内部における発熱現象を避けるために、ドリリング時にスプレーによる継続的な冷却を行うことは必須である(Bräggerら、1995)。ドリリングのスピードはコントロールの必要があり、また600rpmを超えないようにしなければならない。さもなければ、ドリルの鋭利な刃が効果的にチタンを切断することができない(図9~11)。本症例においては、スクリューは緩み、簡単に除去することができた。図8a ベーシックキットのサービスセット。図8b ボーンレベルインプラント補綴物のためのサービスセット。図11 コンポーネントを動揺させるために十分なトルクがかけられた。図10 アバットメントスクリューはドリリングの過程で緩み、インプラントから反時計回りの回転をかけて外された。図9 ステンレススチールドリルは、熱が伝わらないように十分に冷却しながら、低速で反時計回りに使用された。

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