口腔外科ハンドマニュアル'13
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DENTAL SURGERY UP-TO DATEChapter1-3116特集3:顎関節疾患に対する外科的アプローチな関節円板の損傷を避けることができる(図9).上関節腔が開放された後は関節腔内の手技になるので,通常,剥離翻転した皮膚弁をロック付 ウェイトラナー開創器を用いて保持しておく(図10).なお,ロック付 ウェイトラナー開創器の先端は鋭と鈍があり,ここでは鈍を用いる(図11).上関節腔開放後,ただちに下顎窩および関節隆起の変形あるいは癒着の有は外耳道軟骨に近接して鈍的剥離を進め,側頭骨頬骨突起基部の骨膜上に達する(図7).次いで,側頭骨頬骨突起基部の骨膜を下顎窩後方から関節結節にかけて横切開を加え(図8),下方に向かって骨膜剥離を行った後,骨膜と関節結合組織との移行部にて尖刃刀により上関節腔を開放する.この際,上関節腔をあらかじめ生理食塩液で拡大しておくと,不要図1 手術前.図2 切開線.図3 浅側頭筋膜の剖出.図4 浅側頭筋膜層の剥離.図5 浅側頭筋膜の切離.図6 深側頭筋膜層の剥離.

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