CAD/CAM YEARBOOK 2013
3/8

17CAD/CAM総義歯の潮流という手法を用いて、試適用義歯を作成する。 図15に試適用義歯の製作法を示す。完成した義歯データから人工歯の部分を除いた義歯床のみのデータを作成する。これを光造形(EDEN250、Objet)により光硬化性樹脂からなる義歯床を製作する。この義歯床に既製人工歯を固定し、試適用義歯を完成する。今回は試適用義歯を用いているが、義歯床をワックスで造形することも可能であり、ワックスであればチェアサイドでの人工歯再排列も可能である。 一度に数種類の造形が可能なこの試適法は、従来法と比較し良好な結果が得られている2。 図16に示すように、義歯デザイン、顔貌シミュレーション、RP義歯による試適はすべてが独立したものではなく、これらを同時に行い、最終義歯形状を決定していく。試適やシミュレーションの必要ないケースではこの工程を省くことも可能である。図15a~d Rapid Prototyping(RP)を用いた試適用義歯の製作工程。a:義歯床データ。b:造形された光硬化性樹脂。c:義歯床に既製人工歯を固定する。d:完成した試適用義歯。図16 義歯デザイン、義歯試適および顔貌シミュレーションの関係。CADソフトでの義歯デザインRapid Prototypingを応用した義歯試適顔貌シミュレーション15a15b15c15d

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です