CAD/CAM YEARBOOK 2013
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28TECHNICAL REVIEW まず、手術前に歯科技工室へ口腔外科から実物大臓器立体モデルの製作依頼が届く。歯科技工士はCTデータから関心領域(ROI)の抽出を行い、3Dプリンタを用いて肋骨と上顎骨の実物大臓器立体モデルを製作した(図8)。完成した2つの実物大臓器立体モデルを用いて、形成外科医と口腔外科医が技工室にてモデルサージェリーを行い、歯科技工士が製作補助を行った(図9)。本症例では、切除区域を削除した上顎実物大臓器立体モデルにあわせた肋骨の使用部位、長さ、および再建位置の把握、ミニプレートのセレクションなどを術前に行うことにより、手図8a~d 図7の症例に対する実物大臓器立体モデルの製作。歯科技工士がCTデータから関心領域(ROI)の抽出を行い、3Dプリンタを用いて肋骨と上顎骨の実物大臓器立体モデルを製作した。a:画像処理と関心領域の抽出。b:3D形状データを生成中の画像。c:上顎骨の実物大臓器立体モデルの製作。d:肋骨の実物大臓器立体モデルの製作。図10 術後のCT画像。図9dと比較して、ほぼ計画どおりに手術が行われたことがわかる。図9a~d 図8に対し、技工室で行ったモデルサージェリー風景。形成外科医、口腔外科医、歯科技工士が合同で上顎立体モデルにおける癌侵襲部分の区域切除、ならびに肋骨立体モデルから必要部分の肋骨の切り出しを行った。そして、形成外科医が切除区域を除去した上顎立体モデルに、切り出した肋骨をユーティリティーワックスにてモデリングし、歯科技工士がモデルセメントで補強した。a:切除区域の削除。b:肋骨の切り取り。c:形成再建外科医によるモデリング。d:術前シミュレーション用実物大臓器立体モデルの完成。badcbadc

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