歯内・歯周・補綴治療の臨床判断
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248 顔貌を分析して検討する方法•Willis法:『瞳孔から口裂までの垂直的距離と、鼻下点からオトガイ底までの垂直的距離が等しい』という理想的顔貌を利用した単純計測法(右図)。• 顔貌からの検討はフルデンチャー製作時には有効だが、有歯顎に用いるには困難な症例が多い。 平均的歯冠長を考慮して測定する方法• 模型上にて上下歯の歯冠高径のバランスと歯頸ラインを診査し、咬合面の摩耗や歯の挺出などを考慮のうえ、各歯の高径、幅径の平均値を参考に理想的な咬合高径を推測する方法(右表)。 CEJの平均値から検討する方法• 平均値から上顎中切歯12mm、下顎中切歯9mm、オーバーバイト3mm、上下歯頸部間距離18mmを基準として検討する方法(右図)。•歯または歯槽骨が挺出している症例などでは参考にできない。 安静空隙を用いる方法•平均的安静空隙量2~4mmを利用して咬合採得を行う方法。•フルデンチャー製作時には有効だが、有歯顎には適していない。 クロスマウント法• プロビジョナルレストレーションに与えた咬合のガイドを、すべてインサイザルガイドテーブルにトランスファーすることにより、プロビジョナルレストレーション上で試行錯誤したすべての機能を最終補綴物に移行させる方法。 シークエンシャルセメンテーション法• 同時に全顎を印象採得、リマウントしてセメンテーションを行うのではなく、最初に下顎の印象、次に上顎の印象を行い、下顎前歯→上顎前歯→下顎臼歯→上顎臼歯の順にセメンテーションする方法。• 対合歯がプロビジョナルレストレーションとなるため調整も簡単であり、部位ごとにセメンテーション時の誤差をコントロールすることができる。歯種12345678上顎長さ11.79.810.98.47.67.27.06.0幅径8.66.97.97.36.910.69.68.9下顎長さ9.19.210.38.47.77.97.27.1幅径5.46.16.77.17.411.411.610.518mm12mm3mm2mm9mm(mm)咬合高径の決定方法プロビジョナルレストレーションから最終補綴物への移行法

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