口腔外科ハンドマニュアル’14
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Chapter-PARADIGM SHIFT OF DENTAL SURGERY FOR 10YEARS LATER11特集1:口腔がん ─早期発見とその対応はすべての歯科医師の責務である─的(古典的)頸部郭清術(RND:radical neck dissection)が広く行われてきた.しかしRNDは,術後の頭蓋内圧亢進や,胸鎖乳突筋内を走行する副神経が犠牲となることで生じるshoulder syndromeが問題となる.とくに,両側郭清を必要とする症例において頭蓋内圧の亢進のため,両側内頸静脈を同時に結紮す図2a 顎下部からの操作,顎舌骨筋を正中部で切離した後,舌骨上筋を正中にて分離.図2b 口腔内より正中にて切離後顎下部との交通を確認.図2c 粘膜マージン,顎舌骨筋を下顎骨への停止部にて切離後,舌を顎下部へ牽引する.図2d 舌から頸部のリンパ流(頸部郭清組織)が一塊となっている.後方マージンも明視野下におかれている.図2e 舌下神経は切除断端まで追求して最後に切離することにより,残存舌への神経支配を温存する.図2f 切除標本.頸部郭清組織と一塊切除されている.[症例2]pull-through法による舌半側切除22

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