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92口腔粘膜疾患/黒毛舌Chapter3片倉 朗東京歯科大学 オーラルメディシン・口腔外科学講座東京歯科大学市川総合病院〒272-8513 千葉県市川市菅野5-11-13全身疾患などへの対応 いずれも含嗽薬なので全身的な疾患を有する患者であっても問題はないが,誤嚥をきたしやすい患者(高齢者,要介護者など)では患者本人あるいは介護者に含嗽時の頭位などを指導しておく.ポビドンヨード液はヨードアレルギー,甲状腺機能異常の患者では回避する.ヨードアレルギーの患者 ポビドンヨード液は使用せず,アズレンスルホン酸ナトリウム水和物,ベンゼトニウム塩化物の含嗽薬を使用する.甲状腺機能異常の患者 血中ヨウ素の調節機能が低下していることがあるため,ポビドンヨード液の長期の使用により甲状腺ホルモンの調節に影響を及ぼす恐れがある.含嗽薬の使用が長期にわたる場合はアズレンスルホン酸ナトリウム水和物,ベンゼトニウム塩化物の含嗽薬を使用する.アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(アズノール®うがい液4%)1本5mL 1回押し切り分を約100mLの水に溶かして1日2~5回含嗽ベンゼトニウム塩化物(ネオステリン®グリーン0.2%)1本56mL 希釈して1日2~5回含嗽投薬の背景 舌背の糸状乳頭が伸長と角化亢進をきた第1選択薬アズレンスルホン酸ナトリウム水和物(アズノール®うがい液4%)1本5mL 1回押し切り分または5~7滴を約100mLの水に溶かして1日数回含嗽あるいはアズレンスルホン酸ナトリウム水和物(含嗽用ハチアズレ®顆粒)1包2g 1回1包を100mLの水に溶かして1日数回含嗽第2選択薬ベンゼトニウム塩化物(ネオステリン®グリーン0.2%)1本40mL・56mL 0.004%(50倍希釈)溶液として洗口第3選択薬ポビドンヨード(イソジン®ガーグル液7%)1本30mL 2~4mLを水約60mL(15~30倍)に希釈して1日数回含嗽黒毛舌

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