ザ・クリニカルデンティストリー
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225 舌側には骨が残り,頬側のみが吸収しているような症例では,骨移植材+膜,骨移植材+ピン,骨移植材+チタンメッシュなどで骨増大を図ることが多いが,本症例ではチタンメッシュを用いて,メッシュの固定方法を工夫したBECSを用いたGBRを行った.従来のミニスクリューを用いたチタンメッシュの固定は,骨造成が必要ない部位までミニスクリューによる固定のためにチタンメッシュを長くしなければならないが,BECSは初期固定されたインプラント体にチタンメッシュを固定するため,チタンメッシュを必要以上に長くすることがない.そのためチタンメッシュの露出の危険性を低減することができ,とくに,歯肉の薄い舌側において有効な方法である.治療の手順,または治療法を選択したポイントstepBECSを装着し,チタンメッシュとBECSカバースクリューで固定1Fig 4a, b 補綴的に理想的な位置にインプラント埋入を行うと,頬側にインプラントの露出を認めた.Fig 4c インプラント体にBECSをカバースクリューを固定するように装着した.Fig 4d チタンメッシュの調整・試適.BECSを装着した後,チタンメッシュに穴を開け,BECSカバースクリューでチタンメッシュを固定した.また,チタンメッシュが天然歯に接触せず,的確な骨補填ができるように調整した.acdstep骨補填材の緊密な填入2Fig 5a チタンメッシュの下に,コンデンスした骨補填材を隙間なく緊密に填入した.骨補填材を追加する場合は,チタンメッシュを除去して再填入するか,チタンメッシュの下部から補填する. Fig 5b 固定したチタンメッシュを吸収性膜で被覆した.b

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