誰もが遭遇するインプラント補綴の合併症
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表3-2 ベニア陶材がチッピングを起こす原因トラブル例メタルセラミッククラウンにおけるチッピング例①(コーピング形態の不良)コーピング形態破折したライン対処法陶材の再築盛・焼成による修理図3-1a~c メタルセラミッククラウンにおけるチッピング(コーピング形態の不良)。コーピングデザインの不良により、頬側遠心部の陶材が広範囲にわたり破損した。陶材内の凝集破壊に加え、コーピング表面との界面破壊も認められる。図3-1d 上記症例では、陶材の再築盛・焼成による修理を行ったが、コーピング形態は修正できず(赤点線)、陶材が破折した部分(黄色線)はメタルよるサポートがない。したがって、再度破折のリスクは回避されておらず、破折予防としては咬合接触状態の調整や管理(ナイトガードなどを含む)が不可欠である。種類それぞれのベニア陶材におけるチッピングの原因ZR、PFM共通のチッピングの原因ジルコニアコーピング(ZR)・前装陶材とジルコニアコーピングの熱膨張率(Coefficient of Thermal Expansion:CTE)の違い・ジルコニアの熱伝導率が低い・非解剖学的なコーピングデザイン・コーピングデザインの不良による(ベニア陶材の)支持不足およびベニア陶材の厚みの不均など・前装陶材の微細構造的な欠陥部位・前装陶材の破壊靱性不足・負担過重による疲労破折・咬合面の調整時に冷却(水)が足りない/ない・ 咬合面調整後に研磨が不足/ないメタルセラミッククラウン(PFM)・不適切な焼成温度・冷却時間が早く、陶材内に引っ張り応力が生じる・コーピング用金属の強度・硬度が低いabc3-1ベニア陶材のチッピング49

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