必ず上達 支台歯形成
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8第1章 支台歯形成用ダイヤモンドバーの種類と規格ているクラウン・ブリッジのための支台歯形成用ダイヤモンドバーの基本デザインとその用途を簡単に説明することにした。これらのバーはいずれも市販されているため、読者諸氏が入手できる((株)日向和田精密製作所)。 下に、ダイヤモンドバーの形態とデザインを示す。これらのバーは、支台歯形成時に通常用いる順序に従って、白⇒黄⇒赤(エンドの国際規格色と同じ)などのカラー・コーティングをシャンク部に施してある。使用頻度の高い白、黄、赤などのバーには2本線(粗粒)と1本線(微粒)の二種類のダイヤモンドバーが用意されている。これら3本のダイヤモンドバーのほかに桃色線のバー、緑色線のエンドカッティングバーとグルーブ形成用4LダイヤモンドバーおよびホワイトポイントFG57があれば、全部被覆冠のための支台歯形成にはほとんど事足りる。 支台歯形成を能率的に行うには、形成のデザイン(形態)と形成順序を熟知しておくことが大切である。そして、実際に正しいデザインの形成をするためには、よく規格化された形態のダイヤモンドバーを用いることが重要である。歯面削除を正確に行うためには、削除量を測るためのダイヤモンドバーが必要である。適切な保持形態を得るため、軸壁に一定のテーパーを付与することが大切だが、その一定のテーパーを有する形態のダイヤモンドバーを用いることが不可欠になる。 また、シャンファー、ショルダー、ベベルといったフィニッシュラインを形成するには、バーの先端の形態がフィニッシュラインの形態と同じものでなくてはならない。そのようなわけで、著者が使用しはじめに白色線のダイヤモンドバー:直径1mmの円筒形。主に、臼歯の咬合面の削除に使用。※2本線のバンドは粗粒、1本線は微粒。黄色線のダイヤモンドバー:テーパー3°で、前歯と臼歯の軸面形成用。また、先端の直径は0.6mmで、直径の1/2を使えば幅0.3mmのシャンファーを形成できる。直径全部を使えば幅0.6mmのヘビーシャンファーを形成できる。全部被覆冠の支台歯形成に用いるバーセット黄色線 バー白色線 バー

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