インレー修復 たしかな手技・臨床のかんどころ
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30 臨床においては,う蝕の大きさ,程度により窩洞形態は変わってくる.詳細については臨床編で述べるが,ここでは基本的な窩洞形成のポイントを説明する. なお,d.p.はダイヤモンドポイント,c.p.はカーボランダムポイント,w.p.はホワイトポイントを示す.1.上顎左側第一大臼歯チャンネルスライス式MO窩洞(図2-27)(1) 近心隣接面スライスカット(図2-28):#104,215d.p.,#44c.p.(先を尖らす),#60w.p. ・ 隣在歯を傷つけないように注意する.臨在歯を傷つけるおそれがある場合は,#104d.p.で接触点部を削除し, #215d.p.がスムースに入るようにしてからスライスカットを行う. ・ スライスカットの方向: わずかに外開きにする. 口蓋側にわずかに傾ける. ・ スライスカットの頬舌的な拡大範囲は,歯肉縁の高さにおける不潔域を完全に含むものとする. ・ 歯肉側への拡大は解剖学的歯頚線より0.5~1mm上までとする. ・ スライス面と残存歯面間の隅角は努めて明確で,135°に近いものでなくてはならない(インレー辺縁の厚みが30~45°). ・ 仕上げには#44c.p.(先を尖らす)を用い,スライス面を滑沢にする.図2-27 チャンネルスライス式MO窩洞形成時の注意点4)各種窩洞の形成法および形成のポイント平行に湾曲に注意湾曲に注意舌側に傾ける機能咬頭が弱くならないように

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