オーラル・インプラント・リハビリテーション・シリーズ Vol.2
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②プロポフォール 鎮静、催眠などの中枢抑制作用があり、鎮静法に望ましいが、抗不安作用は少ない。 分解代謝が早く、効果発現と覚醒が速やかである。数分から数時間までの鎮静法が容易である。浅い鎮静レベルで咽・喉頭反射と嚥下反射が抑制され、嘔吐反射が強い患者に有利である。軽度の呼吸抑制、心機能抑制および血管拡張作用があり、血圧低下作用が強い。注入時の血管痛に対しては、リドカインの混注がその軽減に有効である。症状薬品名分量と投与法効能使用時の注意点術中高血圧(血圧180mmHg /110mmHg以上)ニフェジピンカプセルⓇ1カプセルを経口投与(内容液を50mlの水に溶かし飲ませる)冠血管拡張・降圧作用胸痛・狭心症ニトロールⓇ1~2錠を舌下投与冠血管拡張作用効果がなく20分以上発作が続くときは心筋梗塞を疑うニトログリセリン舌下錠®1錠を舌下投与冠血管拡張作用ニトロールスプレー®1回1噴霧を口腔内投与冠血管拡張作用糖尿病患者で低血糖が疑われた場合グルコースサプライ1~数錠を経口投与血糖値の上昇作用血糖値測定を行うことが望ましい血圧低下(血圧80mmHg以下)・脳貧血様発作エフェドリン®0.5アンプルを筋注昇圧・心拍出量増加作用徐脈(40回/分以下 血圧60mm Hg以下)・脳貧血様発作アトロピン注0.05%シリンジ®0.02mg/㎏を筋注心拍数増加作用緑内障、前立腺肥大、麻痺性イレウスには禁忌アナフィラキシーショック症状(蕁麻疹、呼吸困難、 チアノーゼ)アドレナリン注0.1%シリンジ®1/2を筋注、効果がなければ10分後に1/2を追加昇圧・心拍数増加・心収縮力増加作用エピペン®体重30㎏以上なら0.3mg、30㎏以下なら0.15mgを筋注昇圧・心拍数増加・心収縮力増加作用局所麻酔薬中毒セルシン®1~3アンプルを筋注鎮静・抗痙攣作用じん麻疹・アレルギークロールトリメトン®1アンプルを筋注抗ヒスタミン作用アタラックスP®1アンプルを筋注抗ヒスタミン・鎮静作用サクシゾン®溶解したのちに、100~200mgを筋注抗アレルギー・抗ショック作用表2.1.5 症状と代表的な緊急薬2章 超高齢社会におけるインプラント治療のための内科学34Oral Implant Rehabilitation Series

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