ジャパニーズ エステティック デンティストリー 2015/2016
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Interdisciplinary management of complex implant treatmentはじめに 審美修復に関わるマテリアルとテクニックの進化は現在でもとどまることを知らない。CAD/CAMが可能にした各種高強度セラミックスの自在な加工をはじめ、それを支える前装用材料や装着材料の進化、さらに近年ではピエゾサージェリーとマイクロスコープを用いた精密な支台歯形成も行われるようになってきており、より多くの術者および患者がその恩恵に浴する時代が到来している。 しかしながら、複雑な要望や欠損様式をもつ症例、中でもインプラントを主体に審美と機能を回復させる症例においては、現代にあってもスキルの高い術者どうしのチームアプローチと、複雑になる治療の道筋を決定づけるクラシフィケーションが必須となる。そこで本稿では、筆者が行っているチームアプローチと、そこで用いるクラシフィケーションの一部を紹介しつつ、上顎少数歯残存症例に対してコバルトクロム合金をフレームワークとしたメタルセラミックブリッジを装着した症例を供覧したい。筆者が行っているチームアプローチについて 筆者のオフィスでは、Fig 1に示すような歯科の各領域のエキスパートとの連携を常時図っている。とくにインプラントを用いた治療において、補綴医は口腔外科医および歯科医師と緊密な連携を図る必要がある。また、近年では審美修復の領域にも矯正治療を取り入れる傾向がますます強まっており、矯正医が果たす役割も大きくなってきている。Fig 1 筆者のオフィスでは、各分野のエキスパートとの連携をつねに図っている。9THE JAPANESE JOURNAL OF ESTHETIC DENTISTRYISSUE 2015/2016

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