オーラルリハビリテーション コンセンサス会議議事録
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臨床論文 144 スカラックモデルの正確性の評価は、図13の結果からわかる9。この実験では、スカラックモデル固有の想定とできる限り同じような実践的なものとして設定した。すなわち、限りなく硬い板につなげたバネのようなボルトである。実験モデルの端には2枚の硬いスチール製の板につながった応力計測と荷重感知機能があるスチール製のボルトが結合している(ボルトはインプラントを想定していて、板は顎骨や補綴装置を想定している。応力計測ボルトは軸方向の荷重を正確に実験的に計測できるものとして知られている)。上部の板は異なった場所で垂直的な荷重がかかり、その荷重は応力計測用ボルトで測られる。実験の目的は、スカラックモデルの予測とそれぞれのボルト(インプラント)にかかる軸方向荷重の正確な計測値を比べることであった。 すべてのボルト(インプラント)が同じ軸方向の剛性をもつ場合や、2つのボルト(インプラント)の剛性が減少した場合で、図13よりスカラック予測と計測値の関係の一致実験台上での設定。インプラントへの軸方向の力の比較:スカラック予測と実測値インプラント数1234軸方向の力(N)100500–50–100–150スカラックモデル計測値aX1234bX12345インプラント数12345100500–50–100–150–200軸方向の力(N)スカラックモデル計測値実験台上での設定。インプラントへの軸方向の力の比較:スカラック予測と実測値図14 それぞれの図の「X」の部分に荷重がかかったチタン製バーを支持する4本(a)や5本(b)のインプラントにかかる垂直的な力について、実験による計測値と予測値の比較。予測値はスカラックモデルからのもの(実験台上での荷重システム。Steve Hurson氏によって設計、Nobel Biocare、USA)。はすばらしいことである。この実験において、スカラックモデルは硬い板を支える複数のボルト(インプラント)にかかる軸方向荷重の予測に関して合理的に高い正確性を持っていた。 似た方法として、スカラックモデル予測とSteve Hurson氏(Nobel Biocare in Yorba Linda、CA、USA)によって作られた実験台上でのインプラント荷重の測定(図14)を比較する実験を行った。これは4または5つの力変換器につながった4または5本のインプラントにより支えられているチタン製補綴装置から構成される。この力変換器は、補綴装置が荷重装置(写真には写っていない)によってどの部分に荷重がかけられても、それぞれのインプラントにかかる垂直的な力を計測できる。スカラックモデルでのインプラント4本、5本症例の解析で、インプラントの位置と下向きの垂直的な実験的荷重が左側のカンチレバー端(図14の赤いX)近くにかかる補綴装置の部位の空間座標(x、y)を求めた。

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