オーラルリハビリテーション コンセンサス会議議事録
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レビュー論文 2-164ラント本数を決定した理由としてはインプラントの早期経過不良のリスクを考慮した結果だった。つまり、アバットメント装着時にオッセオインテグレーションの喪失が見られたり、荷重後1年以内に経過不良となったりした場合でも、上下顎に十分な数字である「4」本のインプラントが残存していれば補綴装置を支えることができるであろう。オトガイ神経や上顎洞付近の外科的なリスクを避けるため、オトガイ孔間/前歯部領域にインプラントが埋入された。そこで短縮歯列が必要となった。この頃のインプラント表かった。この当時、下顎無歯顎への補綴が主であった。補綴装置は金属合金メタルフレームにレジンを築盛して作られていた。硬組織、軟組織の欠損を補うために、既製の義歯と義歯床材とを用いた、いわゆるラップアラウンド法はハイブリッドデザイン(ボーンアンカード形態)にも応用されていた(補綴装置と歯槽粘膜は接触していない)。このタイプの補綴装置はトロントブリッジとよく言われている。この初期の固定性補綴装置はなるべく4本以上、多くは5~6本のインプラントで支えられていた。このインプ著者顎骨患者数インプラント数研究の種類期間インプラントの種類残存率(%)注釈Capelliら(2007)59上顎下顎65(342) 上顎6下顎4前向き研究33~8555ヵ月Osseotite Biomet 3i下顎:100上顎:98即時インプラントTealdoら(2008)60上顎21(111) 平均5 (少数例6)前向き研究13~2822ヵ月Osseotite Biomet 3i92.8即時、少数の抜歯窩インプラント、補綴残存率100%Agliardiら(2010)61上顎20(120) 6前向き研究18~4227Nobel Biocare上顎:98.3下顎:99.7即時Pomares(2010)62上顎下顎30(218) 上顎6下顎4後ろ向き研究1年Nobel Biocare98即時荷重、CAD/CAMノーベルガイド、技術的併発症、テンプレート破折、辺縁骨Francettiら(2010)63上顎下顎47(196) 4前向き研究30~6022~40ヵ月Nobel Biocare100即時、辺縁骨、傾斜と軸方向で差はないDegidiら(2010)64上顎30(210)、5 軸方向3傾斜2前向き研究3年Dentsply軸方向:97.8傾斜:99.7即時、溶接フレームワーク、骨レベルは類似Maloら(2011)65下顎245(980) 4前向き研究10年までNobel Biocare98(5年)93(10年)All-on-4コンセプト、即時Maloら(2012)66上顎242(968) 4後ろ向き研究3.5年Nobel Biocare98All-on-4コンセプト、即時Weinsteinら(2012)67下顎20(80) 4前向き研究20~4830.1Nobel Biocare100高度萎縮骨Grandiら(2012)68下顎47(148) 4多施設研究、前向き研究12~84J Dental Care100抜歯後、即時インプラント、即時荷重Francettiら(2012)69上顎下顎47(198) 4前向き研究36~66ヵ月Nobel Biocare10即時、標準的骨レベル測定、上顎/下顎で有意差はないMaloら(2013)70上顎70(280) 4後ろ向き研究36ヵ月Nobel Biocare96.4(脱落)すべて傾斜インプラント、83の上顎洞を通過、多くの併発症と骨吸収、即時Krennmairら(2013)71上顎38(152) 4後ろ向き研究5~7年66.5Nobel Biocare軸方向:100傾斜:98.6傾斜度、カンチレバー長、骨吸収には影響ない、レジンと歯牙破折Cannizzaroら(2013)72下顎60(180) 2または4ランダム化比較対照研究1年以上Osseotite Biomet 3i100即時、複数の技術的併発症、2本または4本支持の固定性補綴装置、骨吸収に差はない表7 傾斜インプラント/All-on-4

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