The Basic Planes for Tooth Preparetion 支台歯形成の面基準
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40 (3)中心窩のくぼみ形成 咬合面削除における最重要事項は、いうまでもなく安定した咬合の確保である。特に大事なことは最大咬頭嵌合位での位置の安定性といえる(図2-33a)。 クラウンの咬合様式は咬頭対窩の関係が理想とされており、その窩の部分での最大咬頭嵌合位における3点接触を回復することは重要である。 そこで咬合面形成において中心窩、近心、遠心小窩にかけて、天然歯形態に相似な削除ではなく、より削除量を多くし、強調したくぼみ形成を行う(図2-33b、c)。くぼみを強調してつけることで咬合面の3点接触を確実に得ることができる(図2-33)。図2-33a~c 咬合面形成において中心窩、近心、遠心小窩にかけて解剖学的形態に削除するのではなく、さらに強調してくぼみ形成を行い削除量を多くする。こうすることで咬合面での3点接触を得ることができ、咬頭嵌合位の位置が安定する(技工物製作:武森達人氏 武森デンタルラボラトリー)。(4)咬頭頂間距離は約6mmに設定 軸面第3面形成の項で既述したが、支台歯の咬頭頂間距離は小臼歯も大臼歯もほぼ等しく、約6mmとなる。機能側咬頭頂が対合歯の窩に向かうように設定し、そこから約6mmの位置に非機能側咬頭を設定する(図2-34)。図2-34 上顎6番の機能側咬頭が対合歯の窩に向かうように設定し、そこから約6mmの位置に非機能側咬頭頂を設定する。咬合面側から形成をすると咬頭頂は外側に移動し、軸面側から第3面を形成すると内側に入ってくる。一度に削除量を多くしないで、バランスをとって形成する。それにより隣在歯と調和がとれたクラウンとなる(技工物製作:内海賢二氏)。図2-34c 天然歯を観察すると、咬頭頂間距離は小臼歯も大臼歯もほぼ等しく約6mmとなる。abcabcくぼみ形成

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