SAFE Troubleshooting Guide 1機械・構造的合併症編

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目次　Contents他院でのトラブルシューティング症例集5-1-15-1-25-1-35-1-45-2-15-2-25-2-35-2-4インプラントのレスキューを求めて患者が来院したら1111121161201241281321361401445章ⅥⅤⅢⅡⅠⅣLevelLevelLevelLevelLevelLevel現存しないシステムに別のシステムを追加埋入した症例インプラント体の破折により上部構造を固定性から可撤性へ改変した症例アバットメントがセメント固定されていたインプラント体の破折症例隣接するインプラント体にクラックを認めた症例再介入時にスクリューヘッドを損傷してしまった症例仕様変更されたインプラント体に再補綴を行った症例回転防止機構のないアバットメントの使用により動揺を繰り返した症例ⅥⅤⅢⅡⅠⅣLevelLevelLevelLevelLevelLevelⅥⅤⅢⅡⅠⅣLevelLevelLevelLevelLevelLevelⅥⅤⅢⅡⅠⅣLevelLevelLevelLevelLevelLevelⅥⅤⅢⅡⅠⅣLevelLevelLevelLevelLevelLevelⅥⅤⅢⅡⅠⅣLevelLevelLevelLevelLevelLevelⅥⅤⅢⅡⅠⅣLevelLevelLevelLevelLevelLevelⅥⅤⅢⅡⅠⅣLevelLevelLevelLevelLevelLevelセメント固定式上部構造のアバットメントスクリューが緩んだ症例判別結果ボディ形状1穴あき形状61ネック形状22コネクション形状33スレッドパターン44やや斜めから撮影されたデンタルＸ線像であるが、全体的にゆるやかなテーパ形状をしている判別内容各部位の判別結果判別部位ボディ形状撮影方向が異なるため2本のインプラントで見え方が異なるが、いずれもボディからスムーズに移行するカラーを持つ。さらに、カラーのアバットメント近接部に逆テーパー形状が認められるネック形状インプラント内面のアバットメント接合部はややテーパー形状である。コネクション形状ピッチが細かい単一パターンのスレッドである。さらに同じ高さのスレッドがあることから、一重らせんではないと考えられる。スレッドパターンスレッドが先端近くに及んでおり、グルーブは認められない。先端部の形状遠心側のインプラントには明確な穴あき構造が認められる。近心側のインプラントには先端近心側にややＸ線透過性が高い部分が見られるため、同様に穴あき構造と思われる。穴あき形状123456長円形の穴カーブ単一のスレッドパターンインターナルコネクション段差なしテーパードタイプインプラントシステム判別のための６ポイント先端部の形状556先端に穴あき構造があり、カラー部が逆テーパーとなっていることが決め手となり、「Tapered Screw-Ventのインプラント」 と判断した。判別結果以上のポイントからストローマンインプラントまたはレストアーインプラントが最終候補となるが、20年以上前に埋入されたとの情報から 「ストローマンインプラントのティッシュレベルインプラント」 の可能性が高い。もっとも類似したレストアーとの違いは、スクリューホールの深さにある。ストローマンが2～3スレッドにその底部があるのに対し、類似システムは3～4スレッドの深さにその底部がある、本症例は2～3スレッドの比較的浅いところにスクリューホールの底部がある。また、レストア－は先端部に浅いグルーブがあるが本症例では確認できないことなどから最終的に判別できる。ところが、装着されていたポストコア様のパーツを外してみると内部に回転防止機構はなかった。現行のストローマンインプラントと異なる構造だったので、メーカーに問い合わせたところ十数年前に生産が終了していた製品であった。この構造はＸ線だけでは判別できなかった。完全なストレートタイプである。判別内容各部位の判別結果判別部位ボディ形状インプラント上部は骨縁上でフレアーし、粘膜貫通型であることからストローマンインプラントに代表される1回法インプラントであることが判別できる。ネック形状インターナルコネクションであるが、このＸ線では細かい形態を読み取ることは難しい。コネクション形状ピッチの広い単一のスレッドである。スレッドはV字状を呈しており、やや下向きの形状である。また、スレッドは先端部に及んでいない。スレッドパターンほぼ真横から撮影されたＸ線写真であることからラウンド型であることは間違いなく、均一な像であることから、グルーブはない。先端部の形状Ｘ線不透過性から考えて穴はない。穴あき形状123456穴なしカーブ単一のスレッドパターンインターナルコネクションフレアー型ストレートタイプインプラントシステム判別のための６ポイントボディ形状1ネック形状2コネクション形状3スレッドパターン4先端部の形状5穴あき形状6判別結果以上のポイントに加え、15年以上前埋入されているという情報から、 「ブローネマルクシステムのスタンダードインプラント」 だと容易に判別できた。類似システムとしては、当時の3i スタンダード・スレッディッド・インプラントがあり、判別はほぼ不可能であるが、両者のコネクションには互換性がある。スクリューヘッドは数種類のものが使用されていたが、除去できれば現行のものが使用できる。先端のグルーブを除いて、完全にストレート型である。グルーブが長い場合はテーパーに見えることがあるが、本症例のインプラント体はグルーブも短い。判別内容各部位の判別結果判別部位ボディ形状ドリリング時にネック部の形成を必要とする、明確な段差を持つ。ネック形状バットジョイントが確認でき、インプラント体内部はシンプルなスクリューホールのみなので、エクスターナルコネクションである。また、ホリゾンタルオフセットは認められない。コネクション形状典型的なピッチの短いV字型スレッドがほぼ先端まで続いており、単一のスレッドパターンである。スレッドパターン先端は完全にフラット型である。短いグルーブが入っているが、カッティングエッジはさほど鋭くなさそうに見える。先端部の形状近心のインプラント体の先端付近に明確な穴を認める。角度が付いているのでやや不鮮明であるが円形と推測できる。遠心のインプラント体には一定の幅を持つ帯状の透過像が見られるが、穴あき形状は向きによってはこのように写るので注意が必要である。穴あき形状123456円形の穴フラット型グルーブあり単一のスレッドパターンエクスターナルコネクション段差ありストレートタイプインプラントシステム判別のための６ポイントボディ形状1穴あき形状61コネクション形状3スレッドパターン4先端部の形状5ネック形状262345判別結果一見してブローネマルクタイプであることが推測される。さらに、アバットメントがホリゾンタルオフセットされているように見えるもののプラットフォームにベベルが付与されていないことから、プラットフィームスイッチングタイプではなく、カラー上部が逆テーパーとなっていると考えられる。また、カッティングエッジが緩やかなカーブを描くことを合わせて考えると、「Brånemark MarkⅣ」であると考えられる。基本的にはストレートであるが、先端にかけてテーパー形状をしている。判別内容各部位の判別結果判別部位ボディ形状段差は少ないものの、スレッドとカラーの間に段差が認められる。ネック形状インプラント体内部にスクリュー以外の構造物が認められない。コネクション形状比較的狭い単一のスレッドパターンを持つ。また、カラーと第一スレッドの距離が短く、連続しているかのように見えるスレッドパターンＸ線透過領域が2ヶ所に見られることから、2本のグルーブがあると思われ、そのカッティングエッジは緩やかなカーブを描いている。先端部の形状明確な穴あき構造は認められない。穴あき形状123456穴なしフラット型、グルーブあり単一のスレッドパターンエクスターナルコネクション段差ありテーパードアペックスタイプインプラントシステム判別のための６ポイントボディ形状1ネック形状2コネクション形状3スレッドパターン4先端部の形状5穴あき形状6判別結果以上のポイントに加え、コネクション内部に空隙が少ないことと最近埋入されたとの情報から、「ストローマンインプラントのボーンレベルインプラント」だと判別した。ストレートタイプであるが、インプラント軸に対し斜めから撮影されると、ネック形状によりテーパーに見える可能性があるので注意が必要。判別内容各部位の判別結果判別部位ボディ形状ボディからネック部に向けて、スレッドが高さを減じ、一定の幅でスレッドが視認できない。プラットフォームには段差なくスムースに移行している。特徴的なネック形状であり、判別のヒントになる。ネック形状このＸ線写真ではインプラント体内部は不明瞭であるが、単一な形状では無いのでインターナルコネクションと推測される。また、ワイドサイズということもあり、明確なホリゾンタルオフセットが認められる。コネクション形状ピッチのやや広いＶ字型スレッドで、わずかに下向きに見える。ネック部では明確なスレッドはなく、複数のスレッドパターンと分類した。スレッドパターン先端はカーブである。カーブとＶ字は、角度によっては見分けにくいので注意する。グルーブは入っていないように見えるが、一方向だけの画像では確定できない。先端部の形状穴はあいていない。穴あき形状123456穴なしカーブグルーブなし複数のスレッドパターンインターナルコネクション段差なしストレートタイプインプラントシステム判別のための６ポイント1ネック形状2コネクション形状3スレッドパターン4先端部の形状5穴あき形状6ボディ形状完全なストレートタイプである。判別内容各部位の判別結果判別部位ボディ形状インプラント上部は骨縁上でフレアーし、粘膜貫通型であることからストローマンインプラントに代表される1回法インプラントであることが判別できる。ネック形状インターナルコネクションであるが、このＸ線では細かい形態を読み取ることは難しい。コネクション形状ピッチの広い単一のスレッドである。スレッドはV字状を呈しており、やや下向きの形状である。また、スレッドは先端部に及んでいない。スレッドパターンほぼ真横から撮影されたＸ線写真であることからカーブであることは間違いなく、均一な像であることから、グルーブはない。先端部の形状Ｘ線不透過性から考えて穴はない。穴あき形状123456穴なし判別結果カーブ単一のスレッドパターンインターナルコネクションフレアー型ストレートタイプボディ形状1穴あき形状6ネック形状2コネクション形状3スレッドパターン4先端部の形状5インプラントシステム判別のための６ポイント以上のポイントからストローマンインプラントまたはレストアーインプラントが最終候補となるが、レストア－は先端部に浅いグルーブがあるが本症例では確認できない。さらに、スクリューホールの底部が2～3スレッドの深さにあり、ストア－よりも1スレッド分浅い形状であることから 「ストローマンのティッシュレベルインプラント」 と判断した。もし、仮にレストアーインプラントであったとしてもコネクション部に互換性があるため、再補綴にはいずれのパーツも使用可能である。ただし、ストローマンインプラントのスクリューヘッドはヘクスローブ（トルックス）であるが、レストア－インプラントのそれは六角穴であることに注意したい。1判別結果一見してブローネマルクタイプであることがわかるが、ブローネマルクインプラントには近心側インプラントのように明らかにエキスパンドされたカラーを持つものはないことから、「BIOMET3iインプラントのエクスターナルタイプのXPインプラント」 であると判断できる。さらに、スクリューの透過性がインプラント体と異なることから、このスクリューは金合金でコーティングされたBIOMET3iのスクリューである。現在ブローネマルクタイプのインプラントでこのような加工が施されているのはこのスクリューのみである。ボディ形状穴あき形状6ネック形状2コネクション形状3スレッドパターン4先端部の形状5先端部がテーパー状を呈している。7は撮影角度の違いによってテーパー角度が異なるように見える判別内容各部位の判別結果判別部位ボディ形状6は明らかにボディよりも広がったカラーを持つ。ネック形状インプラント体内部にスクリューが密着しており、それ以外の構造物が見られないことからエクスターナルコネクションと考えられる。アバットメントはホリゾンタルオフセットされていない。コネクション形状ピッチの均一な単一のスレッドパターンである。スレッドパターン撮影角度が真横からではないが、フラット型と考えられる。また、複数のグルーブを持つ。先端部の形状グルーブによるX線透過性は認められるが、明らかな穴あき構造は認められない。穴あき形状123456穴なしフラット型、グルーブあり単一のスレッドパターンエクスターナルコネクションフレアー型テーパードアペックスインプラントシステム判別のための６ポイント判別結果以上のポイントに加え、10年以上前埋入されているというと情報から、「ジンマー社のインテグラルインプラント」と判別した。しかしながら、本症例では撤去したインプラントを観察すると、上記の全ての項目が一致していたにもかかわらず、ボディの色調が異なっていた。念のため4章で紹介した海外の検索サイトを用いたが該当するインプラントが存在せず、インテグラルインプラントの表面のHAが溶出してチタン色になったと結論づけた。現在、このメーカーのHAコーティングは、MP-1という処理に改良されている。上部構造直下から先端付近まで、完全にストレート型のシリンダータイプである。判別内容各部位の判別結果判別部位ボディ形状明確な段差はなく、上部構造にスムースに移行している。ネック形状インプラント体内部に斜面を認めたので、インターナルコネクションと考えた。ホリゾンタルオフセットは認められない。コネクション形状スレッドはなく、シリンダー型である。スレッドパターン先端は完全にカーブで球形に近い。グルーブは入っていないように見える。先端部の形状先端付近に明確な穴を認める。角度が付いているのでやや不鮮明であるが円形と推測した。2つの穴が見えるが、帯状の透過像は不鮮明で、90°ごとの4つの穴あき形状と考えた。穴あき形状123456円形の穴カーブグルーブなしスレッドなしインターナルコネクション段差なしストレートタイプインプラントシステム判別のための６ポイントボディ形状1ネック形状2コネクション形状3スレッドパターン4先端部の形状5穴あき形状6

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