文献と臨床のインプラントサイエンス
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7. Implant soft tissue management6. Computer aided surgery5. Implant follow-up4. Implant overdenture3. Immediate implant placement2. Sinus augmentation1. Bone augmentation123456713超狭窄骨に対する1ステージでのインプラント埋入法 水口稔之(東京都開業)Kuchler U, von Arx T. Horizontal ridge augmentation in conjunction with or prior to implant placement in the anterior maxilla:a systematic review. Int J Oral Maxillofac Implants 2014;29(Suppl):14-24. 症例の概要 3mm以下の超狭窄骨にインプラントを埋入する場合、通常はあらかじめ骨造成を行い、その後インプラントを埋入する。しかし治療期間や手術回数、患者の侵襲などの面で、同時法で行えればより有利といえる。しかし3mm以下のような超狭窄骨にインプラントを埋入することは非常に困難である。そこで新しい考えの骨削合用バーを使用してインプラントを埋入する方法を報告する。 処置内容とその根拠 通常のインプラント窩を形成するドリルは縦に削合するように作られている。しかし骨が狭窄して非常に急な斜面になった骨面にインプラントを埋入することは通常のドリルでは困難である。そこで縦だけでなく、横にも自由に削合できるダイヤモンドバーにより横に削り、超狭窄骨の頬側に溝を形成して既存骨内に最大限に接するようにインプラント窩を形成して埋入した。さらに頬側に骨造成を行った症例を報告する。図9 術直後CT画像。術後3ヵ月は骨造成部に外圧がかからないようにする。図10 二次手術時。角化歯肉を頬側に移動させる。図11 上部構造セット時。3が超狭窄骨でも問題なく補綴された。図12 上部構造装着時CT画像。頬側には十分な骨造成が認められる。図3 まずガイドドリルにて起始点をつける。ドリリングの起始点を根尖側に設定する。図4 イメージとしてインプラントの先端部にて初期固定させるようにする。図1 3部は骨幅が2.5mmと非常に狭窄している。図7 ダイヤモンドバーで作られた溝にぴったりインプラントが入るようにする。図8 頬側に骨造成を行う。図2 4部と比べてみても3部にインプラントが埋入困難なことがわかる。図5 開発したエンジン用ダイヤモンドバー。このような症例の場合、横に押し付けて使用する。図6 溝を作るような形成。ダイヤモンドバーでなければ、このような形成は難しい。38

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