TMD・咬合のための重要12キーワード ベスト240論文
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講演や雑誌でよく見る、TMD・咬合の分類および文献解説者コメント:咬耗を評価するための方法がいくつか報告されている。しかし測定法の臨床的妥当性を検証したものは少ない。また、ブラキシズムの強さに関連して咬耗からブラキシズムの強さを測定する咬耗分類は存在しない。1Seligmann、Johanssonの分類(疫学調査のための咬耗の分類)出典 Koyano K, Tsukiyama Y, Ichiki R, Kuwata T. Assessment of bruxism in the clinic. J Oral Rehabil 2008;35(7):495-508. doi:10.1111/j.1365-2842.2008.01880.x.Dental attrition132ファセット(咬耗面)は7つの領域に分けて評価する。◦切歯  ◦左側犬歯  ◦右側犬歯◦左側の小臼歯と大臼歯のAコンタクトとCコンタクト(側方方向)◦右側の小臼歯と大臼歯のAコンタクトとCコンタクト(側方方向)◦左側の小臼歯と大臼歯のBコンタクト(前方方向)◦右側の小臼歯と大臼歯のBコンタクト(前方方向)7つの領域それぞれの最も高い数値を記録する。◦前歯の最大値:(前歯1+犬歯2)×咬耗面1ヵ所×最咬耗指数4=12◦臼歯の側方方向の最大値:(小臼歯2+大臼歯2)×咬耗面2ヵ所×最咬耗指数4=32◦臼歯の前方方向の最大値:(小臼歯2+大臼歯2)×咬耗面1ヵ所×最咬耗指数4=16合計60点が最高値となる。合面/切縁形態が部分的または完全に消失し、歯冠長の減少が見られる4:二次象牙質の咬耗(エックス線写真などで確認)それぞれの歯の咬耗量の進行を4ポイントで評価する。0:前回記録した範囲に明らかな変化がみられない1:咬耗面の増加などの明らかな変化がみられる。1回目の評価と比較して咬合面/切縁の形状が変化。ただし、歯冠長の減少がなくてもよい2:1mm以下の歯冠長の減少がみられる3:1mm以上の歯冠長の減少がみられるSeligmannの分類Johanssonの分類各歯を5点で評価、各個人の咬耗を量的および質的に評価することが可能である。0:咬耗がない1:咬頭頂または切端頂のわずかな咬耗2:咬耗が歯冠外形の傾斜面と平行3:咬頭または切端の著しい平坦化4:歯冠外形の傾斜面の消失と象牙質露出の確認研究用模型を評価することで、それぞれの歯の咬耗量と咬耗の経時的変化を評価できる方法。切歯と臼歯のそれぞれの咬耗量を5ポイントで評価する。0:エナメル質にファセットが見られず、咬合面/切縁形態が完全な形状1:エナメル質にファセットが見られ、咬合面/切縁形態に変化2:咬耗が象牙質に達し、象牙質が咬合面/切縁に露出または歯表面に近接3:過度の象牙質の咬耗がみられ、象牙質が咬合面/切縁に露出または歯表面に2mm2以上露出。咬出典 Seligman DA, Pullinger AG, Solberg WK. The prevalence of dental attrition and its association with factors of age, gender, occlusion, and TMJ symptomatology. J Dent Res 1988;67(10):1323-1333.出典 Johansson A, Haraldson T, Omar R, Kiliaridis S, Carlsson GE. A system for assessing the severity and progression of occlusal tooth wear. J Oral Rehabil 1993;20(2):125-131.ABC12432143

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