TMD・咬合のための重要12キーワード ベスト240論文
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講演や雑誌でよく見る、TMD・咬合の分類および文献出典 Klasser GD, Greene CS, Lavigne GJ. Oral appliances and the management of sleep bruxism in adults: a century of clinical applications and search for mechanisms. Int J Prosthodont 2010;23(5):453-462.6スプリント療法(OS:occlusal splint)でできること、できないこと137解説者コメント:過去にはOS(occlusal splint)による治療メカニズムが種々論じられていたが、研究によりOSのできること、できないことが整理された。このため、患者に使用する際には、OSへ過度の期待をもたせないような説明と指導を行う必要がある。睡眠時ブラキシズム(SB)患者へのスプリント(OS)の使用と限界OSができること ◎OSができないこと ×◦SBによる歯への荷重強度を減少させることで、顎関節への負荷を減少させる◦患者によっては、咬合面に「異物」を挿入することによって、短期的に筋活動を抑制する◦頭痛の軽減(もしSBが誘引となった筋痛または関節痛がその頭痛のトリガーとなっている場合)◦睡眠時の筋活動と関連した顎関節内障症状(覚醒時のロッキング)の改善◦歯や修復物の咬合面の、SBの力からの保護◦下顎頭を牽引することで、顎関節への負荷をなくす◦ OSを外した後も、筋活動を抑制する◦頭痛の軽減(神経血管性または血管性頭痛の場合)◦転位した円板の復位、円板後部組織の治癒促進、復位のある円板転位から復位のない円板転位への進行の予防◦SB活動の永久的な減弱または除去上顎スタビライゼーション型スプリント。咬合紙の点状印記(左側は青、右側は赤)は咬頭嵌合位で、下顎の機能咬頭が均等に接触するよう調整されている。犬歯部の線状印記(左側は赤、右側は青)は前方運動および側方運動時のもので、犬歯誘導となっている。スプリント装着による窮屈感を回避するため、ボールクラスプなどにより維持を求めている。TMD and Occlusal splint

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