天然歯審美修復のセオリー図解Q&A
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33図1 ウォーキングブリーチ法。歯頸部より2mm下まで根管充填材除去bleaching paste30%過酸化水素水過ホウ酸ナトリウムセメント+CR充填辺縁エナメル質にリン酸エッチングbarrierセメントgutta-percharoot canal sealer図2a 術前正面観。図3a、b プロービングして歯肉縁からの深さを確認しながらガッタパーチャポイントの除去を行う。図4 薬剤の混和状態。過ホウ酸ナトリウムの顆粒がなくなるまで混ぜ合わせる。筆者は窩洞内へはある程度流動性があったほうが入れやすいので、この状態で充填して余分な水分は綿球で圧接しながら取るようにしている。3a3b4得られたら、CR充填を行います。漂白の影響により直後の充填は接着力が低下している可能性があるので、水酸化カルシウムで中和し、2週間後のCR充填が理想的です(図6)。頬側の歯質が薄い場合は、CRの色調の影響を受けやすいので、明度が一番高く透過性の低いCRを使用すると明度が上がり、より審美的にすることができます(図7)。 成書にはセメントによる二重仮封と記載されていますが、薬剤のスペースの確保や確実な封鎖が重要であるため、筆者はCR充填で封鎖しています。あくまでも暫間的な封鎖ですので、次回除去しやすいように、あえて色調が歯質に合わないような、普段の使用頻度が低いフロアブルのCR充填を使用しています。このとき、エッチングとボンディングは薬剤の充填前に行うことを忘れないでください。数回の薬剤交換により十分な漂白効果が封鎖を確実に! 施術後の充填も配慮が必要Point3参考文献1. 福島正義.変色歯治療の過去、現在、未来.新潟歯学会誌 2009;39(2):1‐15.2. Nutting EB, Poe GS. A new combination for bleaching teeth. J South Calif Dent Assoc 1963;31:289‐291.図5 薬剤充填後。薬剤を入れる前にエッチングとボンディングを終了させておく。図6 術後正面観。図7 参考症例。このように唇側の歯質が薄くなっている場合は、透過性の低いホワイトニング用のレジンを使用するとよい。図2b 術前咬合面観。不適切なアクセスキャビティの状態。三角形の外形線を描くべきである。

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