天然歯審美修復のセオリー図解Q&A
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135プロビジョナルレストレーションによる粘膜面の調整と評価Point3 ポンティックにより適切な機能圧を与えることにより、欠損歯槽堤は機能恒常性を維持します。その“適切な機能圧”は、プロビジョナルレストレーションによって評価しますが、その目安は「歯槽堤粘膜をポンティックで圧迫したことによる貧血帯(ブレンチング)を確認し、5分以内にそれが消失する」程度です。圧に過不足がある場合はポンティック基底面にレジンを添加(図6)もしくは削合し、適正で均一な圧を与えられるよう細部にわたり修正していきます。また、擬似歯頸部の位置や形態をより自然な状態に調整します(図7)。改良オベイト型オベイト型改良リッジラップ型リッジラップ型凹concave清掃性に劣る凸convex清掃性に優れる図1 オベイトポンティックは、あらゆるポンティック形態のなかで唯一基底面がすべて凸面からなっている。図2 適正なオベイトポンティックは、生理的、機能的、審美的に有利で、清掃性にも優れている。図4 ダイヤモンドバーによる欠損部歯槽堤のトリミング(別症例:参考写真)。図3 歯槽堤粘膜の厚みを把握するためのボーンサウンディング(別症例:参考写真)。図5 模型を削合し、拡大歯槽堤部にオベイト形態を付与する。図7 プロビジョナルレストレーションにより理想的な形態に仕上げていく。図6 プロビジョナルレストレーションのポンティック部の調整。

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