口の中がわかる ビジュアル歯科口腔科学読本
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第2章 症候→疾患第2章 症候→疾患症候→疾患顎骨の中の病変(X線透過像・不透過像)担当:今上修一,野口 誠•顎骨には主として炎症性,嚢胞性,腫瘍性の疾患が生じるが,歯に関連するものが多い.•その他には,骨関連病変,遺伝性疾患,骨代謝異常の関連症状がある.•X線検査で,X線透過・不透過,またはそれらが混在した像として観察される.•確定診断には病理組織検査が必要なことが多い.分類(X線画像による分類)1 X線透過像●炎症性(骨髄炎,歯根肉芽腫など).●腫瘍性(エナメル上皮腫,粘液腫,転移性がん,多発性骨髄腫,原発性骨内扁平上皮がんなど).●嚢胞性(含歯性嚢胞,歯根嚢胞,鼻口蓋管嚢胞など).●その他(脈瘤性骨嚢胞,静止性骨空洞,ケルビズムなど).3 透過像・不透過像の混在●炎症性(骨髄炎など).●腫瘍性[歯牙腫(集合性),石灰化上皮性歯原性腫瘍,腺腫様歯原性腫瘍,骨肉腫など)].●その他(線維性骨異形成症,骨性異形成症,ケルビズムなど).2 X線不透過像●炎症性(慢性硬化性骨髄炎など).●腫瘍性[セメント芽細胞腫,歯牙腫(複雑性)].●その他[ページェット(Paget)骨病,大理石骨病など].ひとこと説 明境界明瞭多房性単発性,孤立性歯冠周囲根尖部エナメル上皮腫(多嚢胞型)粘液腫,脈瘤性骨嚢胞などエナメル上皮腫(単嚢胞型),鼻口蓋管嚢胞,角化嚢胞性歯原性腫瘍,単純性骨嚢胞,静止性骨空洞含歯性嚢胞エナメル上皮腫(単嚢胞型)など歯根嚢胞など52ページ

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