生体にやさしい戦略的矯正歯科治療歯科矯正用アンカースクリューの応用
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184 Let'sStudy!1.フックの長さとエラスティックスレッドの結び方によって、          前歯の圧下/挺出とトルクの調節ができる アンカースクリューから歯列を遠心移動するとき、フック付きの.019×.025 SSワーキングワイヤーのフックの長さとエラスティックスレッドの結び方によって、前歯の圧下/挺出とトルクを調節することができる。 まず図11-13に上顎の4前歯(A)、6前歯(B)、全歯列(C)の抵抗中心を研究した論文の結果を紹介するⅢ-19。この平均的な抵抗中心を頭に入れて、著者が使用しているアクチベーションの 3 つのバイオメカニクスをそれぞれ考えてみよう。図11-14は、エラスティックスレッドをフックの下から入れて結ぶことで、前歯の圧下とクラウンリンガルトルクを入れやすいテクニックである。 図11-15は、少しクラウンリンガルトルクと圧下ができる通常の移動法であり、図11-16は、長いフック(この症例ではディスコペンダー)から移動することにより、前歯を挺出させながらリンガルルートトルクを入れることができる。図11-15 通常の遠心移動。図11-14と図11-16の間の動きを見せる。図11-16 長いフック(ディスコペンダー)を利用することで、前歯の挺出とリンガルルートトルクを入れることができる。図11-13 上顎歯列の抵抗中心。A:4前歯の抵抗中心、B:6 前歯の抵抗中心、C:上顎全歯列の抵抗中心(文献Ⅲ-19より引用改変)。エラスティックスレッドコバヤシフックリンガルルートトルク挺出長いフック(ディスコペンダー)図11-14 エラスティックスレッドでフックの下から結ぶことで、前歯の圧下とクラウンリンガルトルクを入れることができる。クラウンリンガルトルク圧下エラスティックスレッドコバヤシフックbbbaaa26.5mm14mm12mm11mm13.5mmCBA

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