口腔外科医のための口腔外科ハンドマニュアル’ 17
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PARADIGM SHIFT OF DENTAL SURGERY FOR 10YEARS LATERChapter-特集1歯科・口腔外科における再建治療の可能性特集1薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)の歯科における考え方と対応図4a~i 60代,女性.関節リウマチに対してステロイドとMTX(メトトレキサート)で治療中.アレンドロン酸内服とイバンドロン酸静注を合計2年7か月投与されていた.発症契機はおそらく義歯性潰瘍と思われ,MRONJ発症.担当医師の判断でMTXとイバンドロン酸が中止され,当科紹介となった.a~c:当科初診時,オトガイ下部に皮膚欠損をともなう瘻孔と下顎前歯部に骨露出あり.ステージ3.抗菌薬投与を開始.担当医師と相談し,テリパラチド投与開始.d~f :抗菌薬投与と局所洗浄で感染を制御し,HBO(術前20回,術後10回)を併用して下顎区域切除+プレート再建を施行.創部は死腔を可及的に少なくするように配慮しつつ完全閉鎖創とした.g~i :術後数日で皮下膿瘍を形成したが,局所洗浄と抗菌薬投与で治癒が得られ,術後1年6か月の現在まで再燃なく経過は良好.edfbcahgi図5 当科におけるMRONJの外科的治療においては,可能な限りHBO(術前20回,術後10回)を併用する.術前後でFDG-PETを撮像し,HBOの効果判定における有用性を検討している.HBO 10回HBO 20回手術局所洗浄,抗菌薬投与抗菌薬投与FDG-PETXP, CT, MRI骨シンチFDG‐PETFDG-PETXP, CT, MRI骨シンチFDG‐PETSUV 4.50SUV 2.513232

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