歯科衛生士の力でここまでできる 非外科的歯周治療
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abc図5-14 (a)粘膜組織から歯の表面までを、指に巻いた医療用使い捨てタオルや指歯ブラシを用いて根尖歯冠方向に優しく動かすことを推奨する。使い捨てタオルや指歯ブラシは、軟組織を傷つけず歯肉退縮の再発を防ぎ、バイオフィルムを効果的に除去するために特に推奨される。この動かし方はローリング法と同じである。歯周外科後、医療用ガーゼ(指歯ブラシ、Enacare, Micerium)の使用は、主に創部を優しく清掃し、プラークの蓄積を減らし、さらに術後数日から良好な治癒を促す。 (b)推奨するやり方はローリング法であり、ブラシの毛をかなり根尖に位置づけ、口腔前庭に深く入れ、歯冠方向に回転させながら動かす。ブラシの毛は、粘膜組織を傷つけることなく、回転しながら粘膜と歯の移行部に接触する。(c)リコール時に、術者は、患者が正しくフロッシングできていることを確認すべきである;図に示すように、デンタルフロスが上から見てCの形になるように歯の表面に沿わせる必要がある。abc図5-15 (a)再生療法(図5-2~10参照)および歯肉歯槽粘膜手術後の最初の9~12ヵ月間、3ヵ月ごとのリコールにおけるインスツルメンテーションに先立っての歯周プロービングは、治癒過程での生物学的接合の臨床的安定性を破壊しないように優しく行うようにする。(b, c)専門的な予防処置の最後に、使い捨てのシリンジと鈍針を使用して歯頚部辺縁に研磨ペーストを十分に塗布した後、歯をポリッシングする(Smart Prophyペースト(120RDA)、Micerium)。ab図5-16 (a)この患者はかなり重度な歯の磨耗の問題を抱え、(b)外科的歯周治療後に固定性補綴物の再建により回復させた。21年間のフォローアップ後も安定した状態だった(外科的歯周治療を行ったDr. Stefano Parma Benfenatiと補綴物の再建を行ったDr. Primo Gallettiのご厚意による)。メインテナンス5章326

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