ゼロからわかる 小児う蝕予防の最前線
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細菌編 ミュータンスレンサ球菌が伝播・付着して定着、感染し、初期う蝕を発症、そしてう窩が形成されるまでには、少なくとも数カ月を要します。各段階ごとに的確な処置が取れれば、う窩は発症しないか、発症しても軽微な修復処置にとどめることができます。つまり、う窩が形成されるまでにはいくつもの段階(ステージ)があり、歯科衛生士にはステージごとに予防のチャンスが存在するといえます。 小児の場合は、ミュータンスレンサ球菌の保菌者が少ないため、早期感染の有無がう蝕発症に強くかかわります。そのため、細菌の面から小児う蝕予防を考えるなら、ミュータンスレンサ球菌の早期の定着・感染を防止することが重要といえます。ステージごとに介入のチャンスが!1ステージ2ステージ3ステージ4ステージ5ステージ伝播・付着定着感染初期う蝕の発症う窩形成(症例写真提供:奥 猛志先生)図1-4 う蝕のステージのイメージそれぞれのステージの門をミュータンスレンサ球菌に通過させないように、保護者や歯科衛生士がステージごとに対策を施す必要がある。13

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