ゼロからわかる 小児う蝕予防の最前線
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実践編図4-9 安静時プラークのpHが高い場合(低リスク)図4-10 安静時プラークのpHが低い場合(高リスク) ステファンカーブの最高値、つまりカーブの頂点は、「安静時プラークのpH」で決まります。安静時プラークのpHは、安静時唾液のpHと有意な相関性を示すことが報告されています1)ので、安静時唾液のpHを測定すれば、安静時プラークのpHが推測されます。「安静時プラークのpH」で「カーブの最高値」が決まる 測定には「オーラルペーハーテスト」を用います。当院では、安静時唾液のpHが7.5、7.0、6.5(テープの色が青色)なら「安全」、6.0(緑色)なら「危険」、5.5、5.0、4.5(黄色)なら「非常に危険」と評価しています。脱灰9.3%再石灰化90.7% 安静時唾液のpHを測定する検査キット。テープを1cmほど切り取り、患者さんの唾液で湿らせ約2秒置きます。変色したテープを付属のカラーチャートと照合して、pHを判定します。 正常な口腔内のpHは、6.5~7.5の中性~弱アルカリ性で、数値が低いほど酸性に傾いており、う蝕になりやすいといえます。オーラルペーハーテスト(サンデンタル)(pH)6754臨界pH5.7安静時プラークpH7.0脱灰26.3%再石灰化73.7%カーブの最高値が高いため、1日の脱灰の割合が少ない!カーブの最高値が低いため、1日の脱灰の割合が多い!図4-8 オーラルペーハーテストとテープの色の変化カットしたテープに唾液をつけ、色の変化でpHを測定する。黄色に近いほど酸性に、青色に近いほどアルカリ性に傾いていることを示す。(pH)6754臨界pH5.7安静時プラークpH6.5※数値は「ステファナリシス」により計算87

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