口腔外科 YEARBOOK一般臨床家、口腔外科医のための口腔外科ハンドマニュアル'18
4/6

VISUAL SEMINAR : BASIC DENTAL AND ORAL SURGERY[症例1]角化粘膜を保存した症例 (図5)ab図5c~e 角化粘膜幅を維持し2次手術を行うために,歯槽頂よりやや舌側に切開線を設定し,部分層弁剥離を行った(c).インプラント周囲の骨膜を除去しヒーリングキャップを装着した(d).この際に粘膜弁を根尖側に移動し縫合した(e).cde図5f 術後1か月の口腔内所見.十分な角化粘膜幅を維持している.図5g プロジョナルレストレーション装着1か月後の口腔内所見.口腔衛生状態は良好であり周囲組織は健康である.fg図5h,i 最終補綴物装着後3か月の口腔内所見(h)とデンタルエックス線写真(i).インプラント周囲角化粘膜は維持され,周囲組織も安定している.hi[2]結合組織移植術(CTG) IPSにおけるCTGの主な目的は軟組織の増大と審美性の確保である.オッセオインテグレーションされたインプラントは長期的にうまく維持されるが,歯肉のバイオタイプ44,歯槽骨の高さや幅45,インプラント埋入位置46などによるインプラント周囲粘膜の退縮は,審美的な結果や患者の満足度に影響する.症例3(図7)のように唇側軟組織の厚みを確保するためにロールテクニック(図7d~f)を行う方法などもあるが,軟組織の厚みが不足する場合は図5a,b ₇₆欠損部インプラント2次手術時の口腔内所見(a)およびパノラマエックス線写真(b).45Chapter1-1インプラント治療における軟組織のマネージメント

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る