子どもたちの歯と歯列の成長を守るメインテナンス術
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3種類のスクリーニング う蝕かどうかを最終的に診断するのは歯科医師の仕事ですが、子どもたちのメインテナンスの時間のほとんどにかかわるのは歯科衛生士です。その時間の中で、白・黒・グレーの3種類にスクリーニングできる「う蝕を見る眼」をつけたいものです。6の小窩裂溝には着色もなく、裂溝底部も確認できる。う蝕の可能性はこの段階ではまったくないと判断。完全にOK白萌出してきた6の裂溝形態が不明瞭で、視診でも遠心部に実質欠損が認められたため、う蝕と判断し、歯科医師へ報告した。完全にう蝕黒歯科医師が診る前に歯科衛生士がスクリーニングを行うことで、時間の短縮とともに、リスク管理の精度も高めることができるでしょう。あやしい裂溝の着色 同じように見える大臼歯裂溝の着色だが、切削してみると裂溝内部のようすは異なっている。 基本的にDファインダーによる触診で、深さ、硬さを確認し、判断している(詳細は後述)。象牙質う蝕エナメル質う蝕ただの着色EE6EE6咬合面がDファインダーでの触診でひっかかりがあり、カリエスリスクが高いと判断し、あやしい部位として歯科医師へ報告。歯科医師の診断の結果、EEEは問題なし。6E6は裂溝が複雑で深さもあったためシーラントを行った。グレー6E部拡大27

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