GP・小児・矯正が共に考える 実践早期治療
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授乳期空隙増加離乳食期空隙減少8か月10か月11か月1歳10か月第  章 早期治療とは?1 4.早期治療のプログラム内容的には,遊びや生活のなかで実施できる口腔の筋機能習得トレーニングで,正常な口腔機能の習得が達成されていない小児や望ましい軌道から外れ始めている小児が対象となります. 具体的には,口唇閉鎖不全,舌の挙上不全,習慣性口呼吸の小児が対象で,あいうべ体操,口唇遊び,表情筋遊び,近藤式ガム咀嚼筋訓練,ハミング,うがいなどで口腔機能の再学習を行います.(3)プログラム3:筋機能訓練 プログラム3は専門家とともに行う口腔機能療法を指し,教育型筋機能訓練(MFT)とトレーナーなどの器具を使用した筋機能訓練があります. 早期治療には5つのプログラムがあります(図6).(1)プログラム1:育児・生活支援プログラム プログラム1は育児と小児の生活に関するアドバイスが主体のプログラムです. 小児への食事支援 (摂食機能と歯列の成長発達に適した食事提供)とポスチャー支援(姿勢保持機能・睡眠態癖改善支援),呼吸機能改善支援,習癖の改善支援および小児と保護者の関係性への心理発達支援で構成されています(図5).(2)プログラム2:ホームトレーニング プログラム2はホームトレーニングが主体です.図4 乳歯列の歯間空隙が変化した症例.授乳期には発育空隙が増加してきたが,離乳食期に空隙が減少した.▶▶乳歯列の歯間空隙が変化した症例図5a〜c 乳歯列反対咬合にプログラム1を適応し,良好な反応が得られた症例.1歳3か月時より,プログラム1(育児・生活支援プログラム)を適応.▶▶乳歯列反対咬合にプログラム1を適応し,良好な反応が得られた症例図5a 1年3か月.図5b 2年7か月.図5c 5年0か月.22

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