新版 チェアサイド・介護で役立つ 口腔粘膜疾患アトラス
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BASIC 2舌 筋肉性の器官である舌の表面は粘膜に被われており、舌尖、舌体、舌根の3部に区別される。舌尖と舌体との間に明らかな境はないが、舌体と舌根は分界溝によって区画されている。 舌尖と舌背には無数の小突起があり、これを「舌乳頭」という。1)糸しじょう状乳頭 舌背一面には糸状乳頭がある。糸状乳頭はもっとも数が多く、密な結合組織性の芯と厚い角化突起で構成されている。地図状舌45SECTIONはこの舌乳頭の変化である。2)茸じじょう状乳頭 茸状乳頭の上皮は薄く角化せず、血管に富んだ結合組織の芯がある。そのため白っぽい糸状乳頭の間にあって茸状乳頭はピンク色の点の散在として認められる。3)有郭乳頭 有郭乳頭は舌根に近いところにある。舌乳頭の中で、もっとも少数でもっとも大きい。4)葉状乳頭 葉状乳頭は、舌外側縁の後方部にひだ状のもので、舌側縁に縦方向に並ぶように存在している。葉状乳頭舌縁舌背舌の下面口底部糸状乳頭茸状乳頭有郭乳頭分界溝舌背舌根舌縁舌体葉状乳頭舌扁桃舌尖13BASIC12BASIC

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