決定版 歯科医院のための感染対策 ヨーロッパ基準のインフェクションコントロール
3/6

Treatment RoomChapter4 インフェクションコントロールの実践[トリートメントルーム]手指衛生1感染対策でもっとも重要なことは、手指衛生です。ともすると疎かにされてしまいがちですが、手指衛生を適切に実施しなければ、他の部分でいくら感染対策を徹底しても無駄になってしまいます。グローブの取り扱い方1グローブの着用目的 グローブは、血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・傷のある皮膚等に触れるときの“防御バリア”としての役割を果たします。湿性生体物質で手が侵される可能性のある場合は、グローブを着用しなければなりません。その目的は、歯科医療従事者(DHCP)への感染を防ぐことで、患者間の交差感染を防ぐことです。グローブの使用目的・使用方法(表1)を誤ると、手指同様に汚染の拡大となります(図1・2)。グローブはいつ交換すればよいですか? グローブに汚れが目立たなかったら、再利用できますか?破れていなければまだまだつかえるぞ!! すぐに替えたらもったいない、コストがかかりすぎるじゃないか!表1 グローブの正しい使用方法患者ごとに毎回交換する着色、汚れが確認できた場合には直ちに交換する再利用しない口腔内への手指の挿入時以外は、基本グローブを着用する必要がない破損または破損の疑いがある時には直ちに交換する。この時、手指に汚れがない場合には手指消毒(P.75)を、ある場合には衛生的手洗い(P.76)を行う再利用して、はたして本当にいいのでしょうか? 一緒にみていきましょう。6868

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る