ペリオドントロジー&ペリオドンティクス上巻
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CHAPTER 1 これからの「ペリオ」の話をしよう009歯周再生外科療法による骨欠損の改善Fig 1a 術前.35歳,女性.57に垂直性の骨欠損がみられる.Fig 1b 歯肉弁翻転時.Dr.Pric-hardの「intrabony technique」という歯周再生外科療法に憧れ,早期に外科処置に踏み切った.5の近遠心,7の近心には,2~3壁性の骨欠損がみられた.骨欠損部から肉芽組織を除去し,できるだけ根面のセメント質を除去しないようにSRPを行い,歯肉弁で骨欠損を覆わないように縫合を終えて,サージカルドレッシングで創面をカバーして手術を終えた.Fig 1c 術後6週間.わずかではあるが,骨欠損部のエックス線透過性が減少してきたように思われる.この直後から7のMTM(この場合には整直)を開始した.Fig 1d 術後2.5か月.7の整直終了後.保定を約3か月行い,ブリッジを作成した.Fig 1e 術後7か月.骨欠損部に骨再生が生じているように思われる.Fig 1f 術後5年8か月.明らかに,骨欠損の改善がみられる.Fig 1g, h 術後16年1か月.骨欠損の改善が維持されている.この症例は,外科処置によって骨欠損が改善したと治療当初は理解していた.果たしてそうであろうか? また,特別な薬剤や移植材を用いていないが,用いたほうがよかったのであろうか?acegbdfh6weeks2.5 months7months5y 8m16 y 1m

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