歯科の伝説検証ファイル
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105歯医者さんとの付き合いかた これホント?!歯が痛くないからって安心しちゃいけないよ! 歯医者に縁のない人に限って、歯周病が進んでいることが多いんだから。 歯が丈夫だという人に歯周病が進行しやすい理由は2つある。まず、歯医者に行かない。すると歯周病菌の塊であるプラークや、それが石灰化した歯石を取る機会がないし、歯周病に気づくのが遅れる。これが1つ目の理由だね。 なにしろ歯周病はよほどひどくならないと痛くない。しかも歯ぐきのなかでゆっくり進行する。痛くなったときにはすでに歯周病菌の感染によって炎症がかなり進んでいるんだよ。 もう1つの理由は、歯周病菌の多いお口は、むし歯菌が棲みにくいってこと。そのせいで、むし歯は少ないのに、歯ぐきと歯を支える骨が蝕むしばまれる、という状況になりやすい。 とりあえずむし歯がなければいいや、と思う人もいるかもしれない。でも歯周病が進行すれば、歯を支えている骨が溶けちゃう。溶けちゃったらもとには戻せない。歯を失ってしまうかもしれないんだ。 とくに、アラフォーくらいから歯周病が一気に進行する人が多い。そのワケは、忙しくてブラッシングがおろそかになる(歯周病菌を追い出せない)、多忙によるストレス(細菌への抵抗力が弱まる)などが重なるためだと考えられるね。 歯の定期検診は高校生までしかないので、それっきり歯科検診を受けないと、アラサーくらいで歯周病が進行する人もいる。 歯周病は生活習慣病でもあるんだ。タバコ、メタボ、抵抗力の低下、食習慣やブラッシング習慣などいくつかの要因が重なって進んでしまう。 お口の健康は、見た目で判断しないことだね。過信は禁物です。歯ぐきがむずがゆいとか、血が出るとか、しばらく歯医者さんに行っていない、というかたは遅くならないうちに一度受診することをおすすめします。 平均寿命が80歳の現代。アラフォーから歯を失うのは早すぎるよ!! まだまだ先は長いんだ。豊かな食生活を楽しむことは、人生を楽しむこと。お口のケアは自分でやり、足りないところは定期的にプロのケアを受けて、歯を大事にしていきましょう!Dr. 伊藤公一歯が丈夫という人ほど、歯周病が多いんです。病気の発見が遅れがちだからね。お口の健康を、見た目で判断してはいけません。とくにアラフォー以上のかたは要注意!

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