シリーズMIに基づく歯科臨床 vol.05 ペリオドントロジー&ペリオドンティクス 下巻
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CHAPTER 9 非外科的歯周治療127Fig 3-11a~c 歯ブラシの脇の部分を歯頸部に対して90度程度に傾けて当てる.その後,その歯のスキャロップに沿って,隅角部から隣接面に向けブラシを挿入していく.その場でブラシを振動させ,汚れを除去する.バス法とは逆の方向になる.Fig 3-12a~c 下顎も同様に行うが,下顎前歯は歯冠形態が比較的平面的で,スキャロップが上顎ほどない場合が多く,歯周治療を行っている患者は「スクラッビング法」に近い角度になることもある.歯ブラシは頬側も舌側も歯肉にはのせない.歯ブラシで効率よく除去するには 筆者が新人だった頃,歯科衛生士の山岸貴美恵さんと遊佐典子さんからご指導いただき,現在の磨き方に至っている.その磨き方をここでは「突っ込み磨き」(Fig 3-11~16)とよぶ.この突っ込み磨きは筆者の臨床の質を引き上げ,もっとも治しにくい隣接面隅角の治療成績を上げてくれた.突っ込み磨きは,治しにくい隣接面隅角に焦点をあて,歯の形態・歯肉の形態を考慮した磨き方で,ブラッシングの問題としてよくみられるオーバーブラッ前歯頬側の「突っ込み磨き」下顎の前歯頬側の「突っ込み磨き」abcabc

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