シリーズMIに基づく歯科臨床 vol.05 ペリオドントロジー&ペリオドンティクス 下巻
4/6

ペリオドントロジー&ペリオドンティクス128下顎臼歯部頬側・舌側の「突っ込み磨き」Fig 3-13a 下顎臼歯部頬側.臼歯部も基本は変わらない.上下顎ともに,歯冠の形態により歯ブラシの向きを微調整する.とくに臼歯部は,隅角部から隣接面にかけてプラークが残りやすい部位のため,歯ブラシをしっかり挿入し,除去する.Fig 3-13c~e 舌側は,歯ブラシのつま先と歯頸部側の脇を一部使用して,歯ブラシの角度をつくる.下顎は舌側傾斜している場合が多いため,下からすくうような気持ちで歯ブラシの向きをしっかり下から上に傾けて,歯頸部や隅角部をとらえる.このとき歯ブラシは歯肉の上には乗せない.毛を揺さぶり,細かく動かす.Fig 3-13b 歯ブラシの角度を決めたら,微振動を与えながら,隣接部に毛先を入れていく.挿入できたら,しばらくその場で歯ブラシに振動をあたえ,プラークを除去する.すぐに移動すると効果は薄い.Fig 3-14 この角度で横磨きを行う患者が非常に多い.この向きでは歯ブラシの毛先は歯肉に刺さるような角度になり,プラークのついている歯冠に対して歯ブラシは90°に当たらず,プラークが残りやすい.しかし,歯ブラシは歯頸部に触れるため,患者は歯頸部を磨いてる感覚を持っている.aecbd

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る