矯正歯科治療ガイドブック
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1458| 各矯正装置の装着・調整・管理の方法◦ ブラケットの装着方法2:インダイレクトボンディング法〔間接法〕1:石膏模型を用いて装着予定の位置にブラケットを配置し、シリコン印象材などを用いて口腔内への移送用コアを作成する※。2:コアに埋め込まれたブラケットのベース部分に、フローのボンディング材を少量塗布する。3:歯面にエッチングと水洗乾燥を行い、プライマーを塗布した後、コアを装着する。5:1ヵ所ずつ指でコアを押さえ、その上から光照射する。照射はアシスタントに行ってもらうと良い。4:手指でコア内のすべてのブラケットを歯面に圧接する。7:レジン除去用のカーバイドバーを用いて、ブラケット周囲の余剰レジンを除去する。8:インダイレクトボンディング法により装着が完了したブラケット。6:照射が完了したら、コアを口腔内から撤去する。※筆者(Dr.保田)は白須賀直樹先生考案のコアを使用しており、その手順にしたがっている*。また、チークリトラクターを用いると歯面への圧接がやりづらいため、使用していない。基本から大きく外れない程度に、術者の行いやすい方法を模索すると良い。インダイレクトボンディング法◦チェアタイムが非常に短い◦ブラケットのポジショニングが口腔外の石膏模型で行われているため、装着時にストレスが少ない◦装置の作製に時間と費用が必要となる◦コアを被せているためボンディング中に余剰レジンを除去することができない。レジン硬化後に、除去用のカーバイドバーなどを用いて除去する必要がある◦模型にブラケットを配置する術者の臨床経験によってコアの良否が決まるため、経験豊富な歯科医師が行う基本的には、使用するブラケット用ボンディング材に付されている使用説明書にしたがう。* 保田好隆,白須賀直樹,保田好秀.IDBSの理論と臨床.東京臨床出版,2007.

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