TMD YEARBOOK2019_2020
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本書の概要顎関節円板障害(Ⅲ型)変形性顎関節症(Ⅳ型)顎関節痛障害(Ⅱ型)咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)病態1病態2病態4病態3a.復位性b.非復位性図B図C病態1アゴが痛い口が開かないアゴから音がするアゴが痛い病態2病態3病態1アゴが痛いアゴから音がする病態4病態1口が開かないアゴが痛い病態1病態3アゴが痛い病態2病態1カクッ!顎関節症の病態はこの4つ! 覚えておこう! 顎関節症の病態分類顎関節症は1つの病態でも,複数の病態が重複しても生じる! 顎関節症を有する患者さんに対応するには,まずアゴの仕組みや働きなど,基本的な解剖学的知識を得ておくことが欠かせません.そこで本書ではまず,1章(13ページ〜)において,これらを解説していきます. そのうえで2章(21ページ〜)では,顎関節症の病態および顎関節症の病態の種類を,一般社団法人日本顎関節学会による顎関節症の病態分類をもとにそれぞれ解説していきます.図Bに挙げる4つが,その病態を分類したものです.ここで重要なのが,顎関節症の症状は1つの病態に起因して発症することもあれば,複数の病態が重複して発症することもあるということです.そのため,症状も重複して生じうることになります(図C).たとえば「アゴが痛い」という患者さんがいれば,その痛みは咀嚼筋痛障害(Ⅰ型)のみで生じている場合もあれば,顎関節痛障害(Ⅱ型)のみで生じている場合もあり,さらにはその両方で生じている場合もあります.また,咀嚼筋痛障害(Ⅰ型),顎関節痛障害(Ⅱ型),顎関節円板障害(Ⅱ型)の3つの病態を重複してもち「アゴが痛い」「口が開かない」「アゴから音がする」という症状を同時に訴えていることもあります.6別冊the Quintessence 「TMD YEARBOOK 2019/2020」

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