TMD YEARBOOK2019_2020
6/6

3章 患者さんの訴えの種類に合わせた問診・説明をしよう!1.患者さんに何を聞く?(問診) 本稿では,患者さんが「アゴから音がする」と訴え,歯科医院に来院した場合の対応について解説をしていきます.その問診では,上記の2つを患者さんに聞いていきますが,その前にプロローグ(7ページ)にあるように,「アゴから音がする」症状は,病態としては顎関節症の4つの病態分類のなかで「顎関節円板障害(Ⅲ型)〔復位性〕」か,「変形性顎関節症(Ⅳ型)」のいずれかということを再度,認識しておきましょう.これら2つの病態のうちポピュラーなのは顎関節円板障害で,変形性顎関節症は比較的レアケースとなります(図1).患者さんの訴え その3執筆:飯田 崇/小見山 道日本大学松戸歯学部顎口腔機能治療学分野「アゴから音がする」問診内容1-1)音がする場所はどこですか?1-2)どんな音がしますか?図1 アゴから音がする症状は病態としては,顎関節症の4つの病態分類のなかで「顎関節円板障害(Ⅲ型)〔復位性〕」か,「変形性顎関節症(Ⅳ型)」のいずれかとなる.そのうえで,この2つの病態のうちポピュラーなのは前者で,後者は比較的レアケースとなる.アゴから音がする場合の2つの病態>変形性顎関節症(Ⅳ型)顎関節円板障害(Ⅲ型)復位性クリック音(閉口時)クリック音(開口時)88別冊the Quintessence 「TMD YEARBOOK 2019/2020」

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る