成功の方程式 図解! 歯周外科を用いた歯肉縁下う蝕の治療手順
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臼歯部複数歯症例①:APF図2a〜c う蝕除去と根管治療を行ったところ,4歯ともに保存可能と診断した.う蝕を完全に取り除くことができた₅₄は根管治療後の漏洩防止,歯根破折の回避,プロビジョナルレストレーションの脱離を防ぐために,ファイバーポストコアを用いて支台築造を行った.歯肉縁下深くまでう蝕が進行した₇₆は,歯周外科処置時にう蝕を除去するため,支台築造は行わなかった.STEPSTEPコアとう蝕を除去し,根管治療を行う1症例4・56歳,女性.主訴:右下に食べ物が溜まる.右下臼歯部に装着された補綴装置には,適合不良,形態不良,歯肉退縮によるマージン露出,二次う蝕などの問題を認めた.デンタルエックス線所見では補綴装置マージンの不適合,不良な根管充填,二次う蝕を認め,とくに₇遠心は,骨頂付近まで及ぶ重度のう蝕を認めた.本症例の概要 ₇₆のう蝕は骨縁近くまでう蝕が進行していた.歯肉を切除する対応では大きく角化歯肉を喪失してしまうことから,角化歯肉の維持に有利なAPFを選択することにした.骨頂から健全歯質までの距離骨切除にて骨の生理的形態が得られる3mm以上3mm未満予後不良角化歯肉3mm以上FGG矯正的挺出骨切除を行うと骨レベルの段差が大きくなる角化歯肉3mm未満歯肉切除APFTAT抜歯図1a〜caaフローチャートと術式選択のポイントccbb86

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