臨床のためのオーラルアプライアンスガイドブック
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Part1 オーラルアプライアンスはこうして作られ、使われるオーラルアプライアンスとは英単語のappliance(アプライアンス)は、動詞としては「備え付ける」、名詞としては「器具」「装置」という意味をもつ。したがってオーラルアプライアンス(OA)とは、口の中に入れる器具や装置(口腔内装置)ということになる。歯科では長らく欠損補綴に対し、義歯を咀嚼や審美回復の装置として使用してきた。しかしながら、患者のニーズが多様化するなか、歯科医療の技術の発展とともに、補綴歯科や矯正歯科、スポーツ歯科、睡眠歯科医療、予防歯科、口腔外科、放射線科、麻酔科の領域など、多くの分野でオーラルアプライアンスを用いた治療が可能となった。また、これまで義歯やアプライアンスなどの補綴装置は、その多くを歯科技工士に製作依頼し、完成したものを歯科医師が患者へ装着するという歯科診療さまざまなオーラルアプライアンス(OA)の可能性8出血創の保護と圧迫止血歯ぎしりへの対応放射線治療矯正歯科治療顎間固定顎関節症治療摂食補助口腔粘膜などの不随意運動などからの保護気管内挿管時の歯の保護薬剤の貼付インプラント埋入時のガイド睡眠時無呼吸症スポーツなどでの外傷予防

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